02.たたきごぼう
器/沢栗漆皿 村瀬治兵衛 作家の安泰を祈念し、新年の開運も祈って
農耕民族である日本人の行事料理には農事に関する祝い肴が用いられ、たたきごぼうも代表的なものの一つです。
ごぼうは古代に中国から薬用植物として渡来し、平安時代に入って食用とされるようになったといわれます。
地中に深く根を下ろすことから、その根に神が宿ると考えられたため、「畑の神様」と呼ばれたりもします。また、家の基礎が地の底まで堅固であることを祈願する縁起もあったとされます。
ごぼうは西日本では京都をはじめ広く三つ肴に用いられます。味がしみやすいように軽くたたいて開くことから「開きごぼう」の名もあり、運を開く、新年にふさわしい縁起物とされます。
【材料・作りやすい分量】
・細ごぼう200グラム
・いりごま1/2カップ
・A(薄口醬油・みりん・酢各大さじ2)
・粉山椒少々
【作り方】
(1)ごぼうはたわしで土を洗い落とし、4センチ長さに切って太いところは縦半割りにし、水にさらす。
(2)ごまはすり鉢かフードプロセッサーで半ずりにしてAと合わせる。
(3)たっぷりの湯に酢少々(材料外)とごぼうを入れ、再沸騰してから1分半〜2分、歯ごたえが少し残る程度にゆでる。
(4)ごぼうの水気をきって(2)のあえ衣と混ぜ合わせ、粉山椒をふる。