必死ながらもクスリと笑える、積み込み阻止シーン
「例えば、お米の積み込みを阻止するシーンは、台本では“必死に戦う”って書かれているんですけど、実際にやってみると、しがみついたり、振り回されたり、尻もちをついたり。縄を回している人もいるし(笑)。どこかちょっとクスッと笑ってしまうようなところが増えていったんです」
そんな中で、井上さんも米俵にしがみつき、引きずられ……。予告編でも観られるその姿、見事な姿勢に、本木監督の狙いどおりクスリと笑わされます。「変な格好でしたよね」と井上さんも笑いつつ、「意識はしていなかったのですが、必死さが伝わればと思っていました」と振り返り、さらに「撮り終わって衣装を脱いだら、ザーッと砂が(笑)」と裏話も教えてくれました。
それにしても、砂浜で動き回るのは、例えばスニーカーでも大変です。そこを着物にわらじで走るのですから、さぞ……と思いきや、「案外走りやすかったです」と井上さん。同じシーンには、たくさんのエキストラも出演していますが、「富山の地元の方々が協力してくださいました。皆さん、朝早く起きて、同じように扮装して。一緒に走って叫んで……。それもパワーになりました」。
積み込み阻止のシーンは、ロケーションも手助けに。「天気もよくて、海も気持ちよくて。大変でしたけど、楽しみながら演じていました」