『自転しながら公転する』
山本文緒 著/新潮社高校卒業後、好きなファッションブランドの店に勤めていた与野 都。
東京での仕事や恋に疲弊していた彼女は、更年期障害が深刻な母親を父親と看病するため、実家に戻り、今は地元のアウトレットモールに出店しているアパレルで契約社員として働いている。
自分の将来像がなかなか見えない都だったが、元ヤンキー風ながら、意外な面を持つ貫一と出会い、彼に惹かれていく。
起伏のある母親の症状、正規と非正規雇用の軋轢やセクハラもある職場の人間関係、同級生との恋愛・結婚話......。
不安や迷いを他人事ではなく描いた著者の7年ぶりの長編小説。
「#今月の本」の記事をもっと見る>> 『家庭画報』2021年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。