365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
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ゲストの一覧 【お悩み】体が冷えるとはじまる頭痛に悩まされています
冷え込む日は、体が冷えると同時に頭痛がします。冷えからくる頭痛の対処法や予防策はありますか?
【回答】冷えを解消する「お灸」を試してみて
冷えで体の血行が悪くなることによって引き起こされるタイプの頭痛もあります。寒い季節に頭痛が増える体質の方は、体を温めることが有効です。
頭痛専門医の五十嵐久佳先生の著書『頭痛女子バイブル』より、冷えを改善する効果的な方法をご紹介しましょう。
冷えに効果的な2つのツボにお灸を置く冷え解消に効果的な方法のひとつが、「お灸」です。
「お灸が頭痛予防に効くしくみは、大きく分けて2通り。ひとつは、ツボに対する“温熱刺激”で血行を促進し、筋肉の緊張をゆるめたり、自律神経を整えて、痛みが起こるのを予防するというもの。
そしてもうひとつは、“もぐさ(ヨモギの葉の裏側に生えている白いうぶ毛を精製したもの)”そのものが持つ鎮静・鎮痛作用。習慣的にお灸をすれば、繰り返し起こる片頭痛、緊張型頭痛の予防に役立ちます」(五十嵐先生)
「お灸」は、冷えに効果的な主なツボ「心兪(しんゆ)」と「太衝(たいしょう)」に置きます。
両肩甲骨の下から3分の1の高さで背骨から親指幅1本分外側の位置にある「心兪」は自分ではなかなか届かない場所なので、誰かに手伝ってもらいましょう。
「太衝」は、両足の親指と人差し指の間、2本の骨が接するV字のくぼみの部分。こちらは一人でもできそうです。
“台座灸”なら初心者にも簡単で安全「“心兪”のあたりは、片頭痛や不眠をともなう頭痛持ちの人が、こりやすい部分。お灸で温めることで、こわばりが緩み、頭痛と不眠の両方を予防します。
“太衝”のツボへのお灸は、イライラや不安などの精神的な症状や、冷えを緩和。それらに関連する頭痛を予防します。
お灸初心者には台座灸がおすすめ!糊のついた台座に紙で巻いたもぐさがのっている“台座灸”なら、初心者にも簡単で安全です」
「1日1回、1個から試してみましょう。慣れたら数か所同時にしてもOK。お灸が苦手な人や、背中などお灸のしづらい場所は、レンジでチンするホットパックをあてるだけでも効果がありますよ」(五十嵐先生)
冷えからくる頭痛に悩んでいる方は、ぜひチャレンジしてみてください。
五十嵐 久佳/Hisaka Igarashi
頭痛専門医として患者の話を丁寧に聞き、一人ひとりの症状に合った治療、服薬指導を行う。日本頭痛学会の理事を務めながら、頭痛専門医の育成、頭痛医療の研究と成果を国内外に発信している。
イラスト/umao、細田すみか 編集協力/山岸美夕紀
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