365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
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ゲストの一覧 【お悩み】イライラを翌日に持ち越してしまいます
腹が立つことがあると、なかなかイライラが消えません。ときにはイライラを翌日に持ち越すこともあり、ストレスです。
【回答】たった3行だけの日記を寝る前に書く習慣を
イライラや怒りといった負の感情を抱いたままベッドに入り、その悪い流れを翌日まで持ち越してしまうと、自律神経のバランスは崩れ、心身ともに調子の悪い状態になってしまうことも。
そんなイライラをその日のうちに解消してしまうために「日記をつける」ことが有効だというのは、順天堂大学医学部教授で自律神経研究の第一人者でもある小林弘幸先生です。
小林先生の著書『自律神経の名医が教える長生き事典』よりご紹介します。
たった3行の日記が自律神経を整えるここでおすすめするのは、長々と自分の内面をさらけ出すような従来の日記ではなく、寝る前に3行で簡潔にまとめる「3行日記」です。
・今日いちばん失敗したこと
・今日いちばん感動したこと
・明日の目標
たったこれだけを短くまとめるだけでOK。これを毎日の習慣にすることで、不思議と自律神経のバランスが整ってくるのです。
というのも、自律神経のバランスは、いったん乱れるとすぐには元に戻りません。そこで、1日の終わりに“リセットタイム”を設けて、その日のうちに悪い気を断ち切っておくことが肝心です。その儀式が「3行日記」なのです。
ときには過去の日記を読み返してみる就寝前に、その日1日を振り返りながら日記を書く。たったこれだけですが、それは“写経”にも似た精神的な落ち着きをもたらしてくれます。
悪い出来事もよい出来事も客観的に見ることができ、明日を迎える心の余裕を得ることができるのです。
ときには過去の日記を読み返してみるのもいいでしょう。精神状態がいまひとつだった日の日記は字が乱れていたり、「明日の目標」がいまいち明確でなかったりと、一目瞭然でしょう。
そうした当時の精神状態を知ることができるのは日記の醍醐味です。そして、現在の自分がどれぐらい成長したかを知る手立てにもなります。「1年前の同じ日の自分はどうだったか」といったタイムトラベルも楽しめます。
つらいことがあっても一日一日を着実に積み重ねてきたからこそ、「今日の自分」がいる。そう気づくことで、心に平穏がもたらされるのです。
ですから、まずは3年の継続を目指しましょう。
3年続けば、日記を書くことは日々のルーティンになっているはずです。そして、5年、10年、20年と続けていくことで、あなただけの“自分史”が完成していき、かけがえのない大切な1冊になるのです。
小林弘幸/Hiroyuki Kobayashi
順天堂大学医学部教授。日本体育協会公認スポーツドクター。1960年生まれ。87年、順天堂大学医学部卒業。92年、同大学大学院医学研究科修了。ロンドン大学付属英国王立小児病院外科、トリニティ大学付属医学研究センター、アイルランド国立小児病院外科等の勤務を経て順天堂大学小児外科講師・助教授を歴任、現在に至る。自律神経研究の第一人者としてプロスポーツ選手等のパフォーマンス向上指導に携わるほか、日本初の便秘外来を開設した腸のスペシャリスト。
イラスト/umao 編集協力/山岸美夕紀
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