心静かに、向き合いたい 京都の美に触れる 第10回(全17回) この時期の京都は観光客も少なく、心静かに本来の魅力を堪能できる絶好の季節です。京都を代表する料亭が満を持して開催する“料亭美術館”、精緻な“手業の美”に出会える美術館やショップ、そして“冬の美味”を味わう食事処──。今、注目の京都のさまざまな美の形が、ここにあります。
前回の記事はこちら>> 色と柄選びを楽しむ繊細な「京繡(きょうぬい)」
色無地の反物には若松と宝尽くしの柄、桜色の小風呂敷には花筏柄の京繡(約5万円)が施された。ワンポイント約1万円~(要相談)。注文から完成まで約1か月~。美豊
宮内庁御用達の高級呉服問屋「一ノ橋」が、きものをもっと多くの人に楽しんでもらいたい、との想いから始めた呉服店「美豊」では、ここでしか手に入らない上質な友禅染のきものや帯のほか、手頃な価格の色無地のきもの(6万円~、仕立て上がり合計10万円~)が並びます。
色無地には、柔らかな光沢のある絹糸で刺す、華麗な文様が魅力の京都の伝統的な刺繡「京繡」を施すことができます。絵柄は多様な花紋の図案集から選べ、刺繡糸と見本帳を見ながら相談して決めます。
デザインの参考となる、華やかな花紋の図案集。豊富な色の刺繡糸の見本帳と合わせながら決めていく。和洋を問わず、新しい絵柄を図案に起こすことも可能で、きものに限らず、風呂敷や手持ちのスカーフなどにも刺繡を施せるため(要相談)、お洒落の幅が広がります。
美豊 一ノ橋智也さん美豊京都市上京区丸太町通室町角
TEL:075(257)1188
営業:10時30分~17時(変更あり) 水曜、第2・第3火曜定休
〔特集〕心静かに、向き合いたい 京都の美に触れる(全17回)
表示価格はすべて税別です。
撮影/本誌・坂本正行 取材協力/永松仁美
『家庭画報』2021年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。