ダメな監督とダメな主演で撮ったからできた映画!?
今泉監督を信頼している様子が伝わってくる若葉さん。実は今泉監督とは「人としての温度も映画に参加するときの温度も、自分と近いなと」感じているとか。一方、今泉監督も「若葉と俺は似てる」と若葉さんにもらしているそうで……。
「今泉さんって、ダメな人で(笑)。でも、憎めないダメさで、僕はすごく好きなんですよね。僕は今泉さんに“ホントにダメ人間ですね”って言ったりするんですけど、今泉さんは僕と似てるって。僕は似てないと思うんですよ。でも、似てる、似てるって言うから、そうなのかなーって思ったり。ダメな監督とダメな主演で撮ったからこそ、こういう映画ができたのかな(笑)」
若葉さんの言う、“こういう映画”こと『街の上で』は、下北沢の古着屋で働く荒川 青(若葉竜也)が主人公。恋人だった雪(穂志もえか)に浮気された上にフラれたのに、忘れられずにいた青のもとに、美大に通う映画監督から自主映画への出演話が持ち込まれ、行きつけの飲み屋で常連客からそれは告白だとそそのかされ……。
青は、最初の段階では「無口な男性みたいな設定でいこうかなと思う、ほとんど何もしゃべらなくていいんじゃないかな」という人物として今泉監督は描く予定だったといいます。
「今泉さんは、“若葉もダメな奴だから”って言うんですよ。僕はそんな意識、ないですけど。あ、意識ないほうがタチ悪いですね(笑)」