「青を弱くてちょっとずるい人っていう思いでやっていた」という若葉さん。青に対して「わかる、わかる」というときもあるという。観て、好きなシーンを一つ見つけてもらえたらうれしい
青を、「下北沢を歩いていたら、すれ違うんじゃないかっていうぐらい、地続きに感じてもらえたらいいな」と思っていたという若葉さんは、「映画が終わったあとも、青って奴がどこかにいるんじゃないかなって思っていてほしかったし。そういう映画にできたらいいなという欲がありました」。実際に映画を観た人からは、「ホントにいそうだよね」という声が若葉さんにも届いているそうです。
「青を見ると、少し救われた気持ちになるっていう人も何人かいて。青って、女の子と接するのもあんまり得意じゃない感じなんですけど、それもある種のナルシシズムというか、プロテクターが多いというか。それだけ傷つきたくないんですよね。人間の弱さみたいなものをいっぱい抱えている青を見て、安心するというか。救われたっていうのは、そういう感覚なのかなと僕は思いました」
そんな青が生息する下北沢。そもそも“下北沢を舞台にした映画を”という思いからスタートした本作ですが、「ちっちゃなエピソードがポツポツ落ちているのがたまたま下北沢だったっていうのが魅力的だなと思うんですよね。それを理解してくれている人が撮っているから、すごくよかったなと思いました。よく見どころを聞かれるんですけど、それをこっちで決めちゃうと、そこに意識がいっちゃうから、映画にとってよくなかったりもするので、観て、好きなシーンを一つ見つけてもらえたらうれしいです」。
若葉竜也/Ryuya Wakaba
俳優
1989年6月10日生まれ、東京都出身。高い演技力で多数の作品に出演。2016年、映画『葛城事件』で第8回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞。放送中の連続テレビ小説『おちょやん』で小暮真治役を演じ、ファンが急増。“小暮ロス”を引き起こした。主な近作に映画『生きちゃった』、『朝が来る』、『罪の声』、『AWAKE』、『あの頃。』など。『くれなずめ』が4月29日(木・祝)に公開予定。
『街の上で』
監督:今泉力哉
脚本:今泉力哉 大橋裕之
出演:若葉竜也
穂志もえか 古川琴音 萩原みのり 中田青渚
成田 凌(友情出演)
配給:「街の上で」フィルムパートナーズ
2021年4月9日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開
公式サイト
https://machinouede.comⒸ「街の上で」フィルムパートナーズ