365日美と健康のお悩み相談室 毎日更新の美容&健康のコラム連載。今知りたい気になる話題から、すぐに試せるテクニックなど、美容と健康のプロが皆さんのお悩みに答えます。
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ゲストの一覧 【お悩み】心身の停滞感を吹き飛ばすには、どんなことに注目すればいいですか?
自粛生活の影響か、体も心もどんよりしています。春に向けて自分を高めていきたいです。
【回答】食べる、眠る、触れあう。当たり前を大切に
自分自身を含め、家族や友人、職場の同僚ら、コロナ禍の影響を受けていない人はいないでしょう。美容皮膚科医の小柳衣吏子先生もこう語ります。
「2020年の緊急事態宣言下では、クリニックがある六本木ヒルズも、すべてのショップがクローズして人の気配がなく、ゴーストタウンのようでした。そんな光景を目の当たりにし、落ち込むこともありましたが、世代を問わずにコミュニケーションを取ったり、美味しいものを全力で探したり(笑)。元気よく振る舞うようにしていました」(小柳先生)
今こそ、笑顔の効能を体感しよう「また、以前に、がんの治療を専門にしている先生から『治癒する人は、ポジティブで、いつも笑っているような明るい人が多い』と聞いたことを思い出し、マスクの下でも笑顔を作ることを心がけています」(小柳先生)
そして、そんな日々で小柳先生がひしひしと感じたのが、当たり前なのに削ぎ落としてきた、“私たちは生き物である”という認識。
「例えば、眠る、食べる、触れあう。これらは根源的な生命の営みですが、現代人は、もっと効率的な方法や、もっと楽な方法があるんじゃないか?と、根を飛び越えて枝葉の開拓に目を向けてきた。でも、私たち人間も、地球上に住む生き物ですから、昼夜のリズムや、菌との共生からは逃れられません。
それが、コロナウイルスやソーシャルディスタンスによって現代的なライフスタイルや価値観がひっくり返されて、睡眠や食事、コミュニケーションといった“当たり前”の重要性が浮き彫りに。
コロナ禍という、まさかの事態がきっかけではありますが、初心にかえり、そもそもの生き物としての在り方を見つめ直すタイミングなのかもしれません」(小柳先生)
シンプルに外側に手をかけることで、心身は整いますコロナ禍をしなやかに生きるためには、どのような手立てがあるのでしょうか?
「まずは、“外を健やかにする”ことをおすすめします。しっかりとUVケアを使って、たくさん体を動かしてください!原初の生命体は1本の管だったと言われています。おおざっぱにいうと、内側が腸で、外側が皮膚です。
その原理は私たち人間も変わらないので、一生懸命に内側から難しいことをしなくても、シンプルに外側に手をかけることで、心身が整ってくるはず。笑顔を作るのも、美味を追求するのも、その一環です」(小柳先生)
小柳衣吏子/Eriko Koyanagi
東京・六本木の美容皮膚科「アオハルクリニック」院長。1998年順天堂大学医学部卒業。同大学病院勤務を経て、2011年アオハル クリニック院長に就任。同クリニックのコンセプトは「ウェルエイジング=よりよく年齢を重ねる」。その実践とともに、皮膚科のみならず様々な領域に関心を寄せて研鑚を積む。順天堂大学医学部 皮膚科助教(非常勤)、日本皮膚科学会認定皮膚科専門医、日本美容皮膚科学会会員、日本抗加齢医学会専門医。アオハルクリニック:
https://aohalclinic.jp/ ※小柳先生のお名前の「柳」の字の正しい表記は、木偏に夘です。 イラスト/umao 取材・文/佐野有子
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