心静かに、向き合いたい 京都の美に触れる 第16回(全17回) この時期の京都は観光客も少なく、心静かに本来の魅力を堪能できる絶好の季節です。京都を代表する料亭が満を持して開催する“料亭美術館”、精緻な“手業の美”に出会える美術館やショップ、そして“冬の美味”を味わう食事処──。今、注目の京都のさまざまな美の形が、ここにあります。
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冬のおすすめ一品料理手前から、自家製からすみを味噌漬けにして焼いた「唐墨西京焼き」2000円。月替わりのしんじょで作った「蟹真丈のあんかけ」1500円は、あおさのりのあんがかかる。酒のアテにもおかずにもなる「熊と海老芋の小鍋」2200円。酒肴からおばんざいまで。地元の食通が通う隠れ家
二条通から細い路地を入った突き当たりにある「つろく」は、地元の人が贔屓にする店。居酒屋としてもご飯屋さんとしても来てもらえるようにと一品料理を充実させ、メニューは毎日更新されます。
締めの一品下味をつけて揚げたふぐと、ふぐだしで炊いたご飯を合わせた冬限定の「ふぐご飯」3500円。プラス1500円でふぐの焼き白子を加えられる。「毎週来てくださるかたがいるのでお好きなものを残しつつ、ちょっと変わった料理もご用意しています」と上田健登料理長。
京料理の定番のしんじょは煮物椀かあんかけから選べ、酒肴のからすみは味噌漬けにするなど、程よいアレンジで食欲を誘います。
つろく京都市中京区二条通高倉西入ル松屋町51
TEL:075(275)3926
営業:17時~22時(入店) 日曜定休
一品料理1000円前後が中心、コース5000円~(前日までに要予約) なるべく予約を
〔特集〕心静かに、向き合いたい 京都の美に触れる(全17回)
表示価格はすべて税別です。
撮影/伊藤 信 取材・文/西村晶子
『家庭画報』2021年2月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。