歴史ある建築と庭園を楽しめるレストランへ
東京・代官山の旧山手通り沿いにある「リストランテASO」へのエントランス。併設されているのは、古き良きイタリアのカフェを再現したという「カフェ・ミケランジェロ」。東京・代官山に店を構える「リストランテASO」は、クラシックな建築をいかした空間が魅力のイタリアンレストラン。旧山手通り沿いの扉を開け、併設する「カフェ・ミケランジェロ」のにぎわいを抜けて回廊を進むと現れるのは、昭和初期に建てられたという洋館です。「壊さず大切に使い続けてほしい」という、かつての住人の思いを受け継ぎ、貴重な建物を改修して利用している同店は、重ねた歳月が醸し出す懐かしさと品格に包まれています。
黄色い壁が特徴的な「リストランテASO」。豊かな緑に囲まれ、穏やかな時間が流れている。店内にはルネサンス時代の建築様式による回廊や、アンティーク家具が備えられ、まるで邸宅に招かれたかのような感覚に。1階はゆったりと広がるダイニングが30席。エレガントな螺旋(らせん)階段を上ると3つの個室があり、より穏やかな時間を過ごすことができます。窓の外には樹齢300年のけやきや、色とりどりの花が咲く庭園が華やかな景色を作り、思わず都心にいることを忘れてしまいそう。供される料理にも期待が膨らみます。
1階のダイニングから眺める中庭。色とりどりの花が華やかな景色を作る。フレンチのエッセンスを取り入れた美しいイタリアン
料理長を務める高階 琢(たかしな・たく)さんが目指したのは「何を食べたのか強く記憶に残る、食材に敬意を込めた料理」。それを実現するため、イタリアンという枠にとらわれず最善の手法を取り入れるのが高階さん流。イタリアンレストランでありながら、ソーシエ(フランス料理の厨房でソース作りや料理の仕上げを担当するセクション)を設けているのもそのためです。
「キャビアの冷製カペリーニ」。ディナーコース「OLMI」で通年提供。伝統的なイタリア料理にフランス料理のエッセンスを取り入れた、うっとりするほど優美な料理の数々。食材の持ち味を巧みに引き出した、クラシックモダンなイタリアンが高階さんの持ち味です。上の写真は「リストランテASO」を代表する料理のひとつ「キャビアの冷製カペリーニ」。程よく歯ごたえを残した極細麺に、パスタの約半分もの量のキャビアをのせた贅沢な一品です。味つけは塩とオリーブオイルのみで、キャビアの風味を堪能することができます。
歴史ある建築でイタリアンの新たな形を味わえる「リストランテASO」。暖かくなるにつれ美しい庭園もさらに華やかさを増し、おなかも心も満足感でいっぱいに。晴れやかな春の訪れとともにぜひ足を運びたいレストランです。
Information
リストランテASO
東京都渋谷区猿楽町29-3
- 新型コロナウイルス感染症の拡大の状況、政府・自治体からの要請により、営業時間は随時変更しております。