えびのつや煮
撮影:高橋栄一ひげと曲がった姿を長寿の老人に見立てたえびは、長寿を願います。赤い色もめでたさの象徴。有頭の生きのよいえびで作りましょう。えびは火を通しすぎるとかたくなるので、少ない煮汁で短時間で煮上げます。そのために、落としぶたをして煮汁がえびにゆきわたるようにするのがポイントです。『「分とく山」の永久保存レシピ 野﨑洋光 和のおかず決定版』より。
心を込めて作ったおせちで、良い一年をお迎えください。
「おせち料理は総じて甘め。日持ちのためではありますが、口飽きしやすいのも確かです。この料理では生姜を加えて香りに変化をつけることで、おせち全体の味のバランスがよくなります」(野﨑さん)。
【材料 作りやすい分量】
・有頭の車えび 中サイズ4~5尾
・生姜 15g
・水あめ 大さじ1/2
■煮汁
・酒 1/2カップ
・みりん 1/4カップ
・砂糖 50g
・薄口醤油 小さじ2
【作り方】
1:えびは背わたを竹串で抜き、キッチンばさみでひげを3~4cm残して切り、口先も切り落とす。生姜は薄切りにする。
2:えびを熱湯に通して冷水にとり、汚れを洗う。
3:鍋に煮汁の材料を合わせて中火にかけ、煮立って泡が出るほどになったら生姜とえびを入れる。えびから出る水分で煮汁は少しゆるむ。
4:すぐに落としぶたをして、煮汁が全体に回るようにする。足が取れやすいので、あまり箸でさわらない。
5:煮汁が再び煮つまってあめのように粘度がついたら水あめを加える。煮汁がゆるむので鍋をゆすってえびにからめ、つやを出して火を止める。
6:バットに広げて冷まし、余熱ができるだけ入らないようにする。
『野﨑洋光 和のおかず決定版』は、家庭料理をおいしく作りたい、家族にほめられたい…そんな方々に、人気料理人の野﨑洋光さんが 味づくりの秘密を明かします。 白いご飯の炊き方から毎日のおそうざい、おせちまで、一生もののレシピが230品! 野﨑流・家庭料理の集大成、1冊258ページのボリュームでお届けします。
野﨑洋光(著)
定価:本体1,900円+税