――いつもはスタッフも合わせて100人規模のカンパニーで作品づくりをしている新感線ですが、今回は少数精鋭。上演時間も短めとか?「いのうえさんは、休憩なしで2時間に収めると言ってますけど、どうなることやら。いや、2時間なら休憩入れようよって、おいらは思ってます。そもそも2時間を短いと思っているところが、勘違いも甚だしい(笑)。理想としては、開演時間の2時間半後には劇場を出たいですね」
――以前と違って、稽古後や終演後にみんなで飲みに行けないのが残念ですね。そこで共演者やスタッフさんとの距離が縮まったり、新しい企画が生まれることもあるというのに。「そこは、このご時世に対して苛立つところではありますね。今回も、メンバーと無駄話ができるのは稽古場だけになっちゃいそうで、それが非常にもったいない。せっかく文ちゃんと西野ちゃんに、すごく勉強になるくだらない話ができる機会なのに。居酒屋でイカれた先輩たちのバカ話を聞くことは、彼、彼女にとって、非常にエポックなことになるはずなんですけどね。早くどうにかならないかなと思います。もどかしいったらありゃしない」
――もどかしいことばかりですよね、このご時世。「今回の新感線の見どころも、そこですかね。すべてに命を懸ける、もどかしさのかけらもない月影先生の芝居を、このもどかしい状況でどうつくって、どう上演するのか? もはや、“命懸けて!”が洒落にならないっていう(笑)」
音楽好きが高じて、自身で音楽フェスも開催している。「去年は中止したから、フェス用のTシャツとキャップの在庫がたくさんあって、“幻のフェスだぜ”と言って配りまくりました」