遠き日の記憶を羅針盤に、帆船の帯で心の旅を　内田也哉子の衣（きぬ）だより

控えめな色彩から立ちのぼる“希林好み”のそこはかとない華やぎ 銀通しの紋紗に、華やかに栄える縁起かつぎの花として古くから愛されてきた芙蓉を染めた総柄の小紋。藍色の絽の丸帯に芙蓉を刺繡した帯は、夜明けとともに白く浮き立つ神秘的な花の姿をとらえたよう。希林さんが好んだアンティークのひと揃えに加えた、アール・デコ調の帯留めが、也哉子さんのセンス。