サンタクロースの面影を探して　内田也哉子の衣（きぬ）だより

高尚な桐の文様が奏でる優美なキャロルの調べ かつては女の子が生まれると桐の苗を植え、お嫁入りの際にはその木で簞笥を作る風習がありました。そのため桐の文様には、子どもの成長への願いも込められています。桐の葉をおおらかに描いた訪問着と金糸が艶やかな桐の半幅帯。お母さまから受け継いだ桐尽くしの一揃えには、それぞれの世代の母と娘の想いが交差しています。