奈良の桜紀行 第15回(全25回) 奈良の桜こそ、私たちが今いちばん見たい風景ではないでしょうか。新たに誕生した宿、地元に愛される美食処とともに古都の桜の名所をご案内します。
前回の記事はこちら>> 奈良 而今(にこん)(鍋屋町)
菱餅を模した板皿に雪洞(ぼんぼり)やさざえの器を並べ、のれそれ、飯蛸と一寸豆、筍の木の芽和えなどの春の味覚を盛り込んだ八寸(2人分)。正統の味で華を生む、心づくしのおもてなし
オープン6年目にして毎月訪れる地元客や遠来の食通で連日賑わう人気店。
網代天井や土壁に包まれた茶趣味漂う空間に漆塗りのカウンターを設け、京都の名店で修業を積んだ清水唱二郎さんが手さばきを披露しながら料理を提供しています。
生まれ育った奈良、京都の人気店「祇園にしかわ」で修業後独立した清水唱二郎さん。「創作に走らず、正統の仕事を掘り下げ、進化させています」。
コースは色鮮やかな春野菜と蛤の前菜から始まり、山場となる華麗な八寸は雛の趣向の器に旬の味覚を盛り込み、カウンターを沸かせます。さらに開業以来人気の鯖寿司は炭で炙って、ライブ感たっぷりに。自在にして繊細なもてなしで眼福口福を堪能できます。
下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。 Information
奈良 而今(なら にこん)
奈良市鍋屋町3
TEL | 0742(31)4276 |
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営業時間 | 12時(土曜)、18時30分(金曜、土曜は17時半、20時半の二部制)一斉スタート |
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撮影/内藤貞保 大泉省吾 取材・文/西村晶子 ※料理の内容は、一部変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。
『家庭画報』2022年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。