初夏の「行楽昼膳」 第10回(全18回) 首都圏や関西各地から日帰り遠足気分で訪ねられる距離にありながら、別世界を味わえる、個性豊かなレストランにご案内します。
前回の記事はこちら>> ソンブルイユ SOMBREUIL(東京・飯田橋)
初夏のランチコースより、前菜の「天然真鯛のマリネとサーモンミ・キュイのサラダ仕立て」(奥)。スープは「春野菜のヴルテとコンソメジュレ」(手前)。優雅な邸宅でフランスの薫りを満喫
“ソンブルイユ”とはフランスのオールドローズの一つ。この可憐な白い八重のバラの名前を持つ一軒家レストランに一歩足を踏み入れると、まるでフランスのお屋敷に瞬間移動したような思いに包まれます。
シャンデリアがきらめき、アンティークの家具が並ぶサロン、そして優雅な曲線を描く廻廊からダイニングへ進めば、バラが咲きほころぶ庭が目に飛び込んできます。テーブルにつく頃には、プライベートな邸宅にお招きを受けたような気分に。
JR飯田橋駅から徒歩数分。パリ郊外の貴族の邸宅をイメージしたという一軒家。重厚な扉の向こうには、優雅で静かな異空間が広がる。その心のときめきはランチコースが始まると、さらに高まることでしょう。
サーモンのバラ色と柑橘類のドレッシングの色合いも美しい前菜、スペシャリテのコンソメジュレは春野菜の香り高いヴルテを重ねたグラス仕立てで。王道のフランス料理の手法を守りながらも、スパイスなどを随所に利かせた軽やかな味わいは若月稔章シェフの真骨頂です。
そして「肉料理こそがフランス料理の華。春から夏に向けたこの季節であれば、淡泊な風味を持つ仔牛をぜひ味わってください。日本でいちばん太いグリーンアスパラガスもうまみたっぷりです」。
コースの余韻を味わいながらのデセールは、バラ香る庭でいただけることも。爽やかな佇まいの冷菓が夢の時間を締めくくります。
下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。 Information
ソンブルイユ
東京都千代田区富士見1-8-12
TEL | 03(5212)4121 |
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営業時間 | 11時30分~13時(LO)、17時30分~19時(LO) |
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定休日 | 火曜定休(祝日の場合は営業) |
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- ランチ6600円~、ディナー1万3200円~ 要予約。電話予約は11時~21時に受け付け 個室2室あり
料理内容や食材、産地、営業時間、定休日等は変更になる場合があります。予めご確認のうえ、お出かけください。掲載の料金は税込み価格です。別途サービス料がかかる場合があります。 撮影/阿部 浩 取材・文/露木朋子
『家庭画報』2022年5月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。