極上のあんみつ 第2回(全16回) 涼をもたらす見た目に、体に沁みる優しい甘さ。盛夏にぴったりの大人の甘味をお届けします。
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京菓子の素材で作った変わらぬ味を求めて通う常連客が多い。持ち帰り、取り寄せも可能。老舗の変わらぬ味を求めて
江戸の屋台で売られていたお菓子が明治期に「みつ豆」となり、昭和初期に「あんみつ」に発展。そんなあんみつの歴史を作ってきた甘味処の、老舗の味をいただきましょう。
和菓子に精通する京都人がご贔屓
京都のあんみつ発祥の店として知られる、昭和元(1926)年創業の甘味処。看板メニューのあんみつは、岐阜県産天然糸寒天、丹波大納言あずき、十勝産の赤えんどう豆、波照間島産黒蜜などの吟味した材料を用い、今も一子相伝の味が守り継がれています。
和菓子に親しむ京都人好みのキリッと冷やした寒天と、口あたりなめらかなこし餡に、ふっくらと炊き上げたえんどう豆と、異なる食感の求肥を添え、野趣味を抑えたコクのある黒蜜で絶妙なハーモニーを生んでいます。
Information
月ヶ瀬 堺町店
京都市中京区堺町通御池下ル丸木材木町675
撮影/内藤貞保 取材・文/西村晶子
『家庭画報』2022年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。