「心を調える」秋 京都で新体験 第27回(全30回) 時代の変わり目、何かと心がざわめき、心が調(ととの)わないと感じる日々が続きます。今、私たちに必要なのは、心をからっぽにし、頭を整理する時間です。自分の心に、自分の人生に深く残る何かを求めて、日本の心の原点、京都に旅立ちます。
前回の記事はこちら>> コース仕立てが新しい。お茶とお菓子の素敵なペアリング
日本のお茶文化を愛し、もっとその魅力を広めたいと、おもてなしに趣向を凝らした1軒をご紹介します。お茶の町・京都の新しい息吹を感じてください。
◯間―MA―(東寺)
コースメニューの一例の1品目では、奈良県産和紅茶のティーソーダを白あんライムアイスにかけていただく。築100年の京町家で、200種から厳選された日本茶の逸品を堪能
2019年、東寺の五重塔から程近い場所にオープンした日本茶サロンです。代表の酒井俊明さんは「お茶の新しくておもしろい面を知ってほしい」と、それぞれの茶葉が持つ魅力が最も引き立つ楽しみ方を探求。
酒井さん自らお茶を用意。使用する作家ものの器についても詳しく教えてもらうことができ、実際に購入もできる。そのままはもちろん、ブレンドしたりシロップにしたりとバリエーションを増やし、さまざまなスタイルでお茶を提供します。毎月内容が変わる全3品のペアリングコースでは、お茶をお菓子にかけるなどアレンジを加え、味の変化も堪能できます。またオリジナルでブレンドしたお茶の販売や、ワークショップなども行っています。
酒井さんは「お茶を飲むことが茶道や工芸、香りなど何かに興味を持つきっかけになったら嬉しい。そしてお客さまの期待をいい意味で裏切る、新鮮な体験を提案したい」と話し、歴史ある京町家からお茶の可能性を拡大させています。
下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。 Information
◯間―MA―(ま)
京都市南区西九条比永城町59
- 要予約 「◯間のCHAJI-茶菓-」3300円(コースは14時から一斉スタート、4席限定、5名様以上での利用はお問い合わせください)
撮影/本誌・西山 航
『家庭画報』2022年10月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。