家庭画報.comの人気連載が書籍化! 銀座の人気日本料理店「六雁」の店主・榎園豊治(えのきぞの・とよはる)さんが、『銀座 六雁 野菜料理のすべて』(世界文化社)を上梓しました。家庭画報.comの連載をもとに、春夏秋冬の野菜料理423品を掲載。400ページを超える大ボリュームで、榎園さんの知恵と技を余すところなく披露しています。 刊行を記念し、本書よりこれからの季節に食べたい「焼きなす」を紹介します。記事の最後には
本書のプレゼント企画もございます。ぜひご応募ください。
焼きなすの醍醐味
器名「白釉小向」文・榎園豊治(えのきぞの・とよはる)「ただ焼いただけでしょう」「わざわざ野菜料理で取り上げるほどのもの?」そんな声が聞こえてきそうですが、実は焼きなすを本当においしくしようとすると覚悟が必要なのです。
なぜなら焼きたての皮をむくのは、火傷するほど熱いからです。
焼きなすのおいしさは、皮が焼けたときにつく香り。それ自体にはっきりした味はありませんが、炎の洗礼を受けると化けるのがなす。
覚悟ができない、あるいは時間がないという場合は、水に放してむいても構いませんが、その後乾いた布巾で包んで水気を取ることをお忘れなく。
焼きなすの醍醐味
材料(2人分)• なす……2本
• おろし生姜……適量
• 醤油、油……各適量
作り方1.なすはヘタ部分の下にあるうてな(ガク)のところに包丁を当て、ぐるっと1周させて垂れ下がった部分を除く。次になすの先から箸を刺して穴を開ける(下写真)。こうすることで破裂防止と火の通りがよくなる。できればクッキングペーパーなどに油を含ませ、なすの皮全面に油を塗っておくとムラなく焼ける。
2.なるべく強火で、なすの皮を焼く。途中でなすを転がしながら全面を焼く。
3.皮がまんべんなく焼けたら、通常であれば水に放して皮をむくが、できれば水に放さずにむく。なすが水っぽくならず、なす本来の味も抜けない。
4.火傷しないようにゴム手袋をして、なすの皮をむく。濡らした布巾を用意し、指先が焦げで汚れたら拭きながら、皮を手早くむいていく(下写真)。全部むけたら、濡らして絞ったクッキングペーパーなどでなすの表面を拭く。
5.まだ温かいうちにおろし生姜と醤油で供する。
『銀座 六雁 野菜料理のすべて』
5500円(世界文化社)
予約の絶えない日本料理店「六雁」の店主 榎園豊治さんによる野菜料理大全。春夏秋冬の旬の野菜だけを使った料理を423品紹介しています。煮る、焼く、揚げるから野菜のデザートまで、家庭だからこそおいしく作れるコツが満載です。器づかい、盛りつけの美しさも堪能できる、永久保存版の1冊です。
榎園豊治(えのきぞの とよはる)「六雁」店主。銀座並木通りにある日本料理店「六雁」初代料理長。京都、大阪の料亭・割烹で修業を積み、大津大谷「月心寺」の村瀬明道尼に料理の心を学ぶ。その後、多くの日本料理店で料理長を歴任、平成16年に銀座に「六雁」を立ち上げた。野菜を中心としたコース料理に定評がある。
1名様に本書をプレゼントします
応募には、家庭画報.comの会員登録(無料)が必要です。 未登録の方は〔ご応募はこちら〕ボタンから「新規会員登録」へお進みください。 応募締め切り:2023年6月30日23:59まで 注意事項(必ずお読みください) ●当選の発表はプレゼント書籍の発送をもってかえさせていただきます。抽選結果に関するお問い合わせはお答えしかねます。 ●住所不明・長期不在等で届かなかった場合は、当選を無効とさせていただきます。
撮影/大見謝 星斗