世界のスパークリングワイン最前線 第5回（全10回） 見ているだけで心をときめかせてくれる、グラスを満たす泡。スパークリングワインは今、世界のさまざまな国で造られ、土地に根差した個性溢れる高品質なものが続々と誕生しています。特徴を知ると、味わいもより深く感じるもの。各国の魅力を学び、日々の食卓に華を添える、お気に入りの一本を見つけてください。
前回の記事はこちら＞＞ スパークリングワインデータの見方 （1）ぶどう品種：CH=シャルドネ PN=ピノ・ノワールおよびピノ・ネロ PNP=ピノ・ノワール・プレコス M=ムニエまたはピノ・ムニエ PA=ピノ・オーセロワ PB=ピノ・ブラン CF=カベルネ・フラン GV=グリューナー・フェルトリーナー Sy=シラーズまたはシラー VI=ヴィオニエ RL=リースリング PRO=グレーラ CB=シュナン・ブランまたはシュナン ME=マカベオ PL=パレリャーダ XA=チャレッロ 甲州=甲州 （2）色 （3）希望小売価格 （4）問い合わせ先 スペイン――地中海の太陽を浴びたぶどうから生まれる豊潤さ
カバはカタロニア語で“洞窟”を意味し、産地や品種、製法や熟成期間が規定されています。生誕地はカタルーニャ州バルセロナ県。今でも生産量の9割はカタルーニャ州です。
〈左〉Gramona“Imperial” Brut Corpinnat 2016（グラモナ “インペリアル” ブリュット コルピナット 2016）
（1）XA47.5％、ME30％、PL15％、CH7.5％ （2）白 （3）6600円 （4）白井松新薬
2019年に品質重視のカバ生産者ほか8社とともにカバの組織から脱退。1881年からカバ造りを始め、現在は5代目が継承。スペインで最も権威あるワイン評価本の創始者ギア・ペニン氏は「10年、20年熟成可能なカバ。味・香り・造り、すべての面でバランスがとれていて、気泡も繊細」と絶賛している。
〈右〉Freixenet Brut Barroco（フレシネ ブリュット バロッコ）
（1）PL40％、ME30％、XA30％ （2）白 （3）4191円（参考価格/編集部調べ） （4）サントリーお客様センター
2022年スパークリングワイン販売数量は14万ケースで2位以下に2倍以上の差をつけ、人気のフレシネ。ぶどうは手摘み、果汁は繊細な一番搾りのみで、手間をかけて仕上げた上級キュヴェはバロック様式をモチーフにしたデザインで、味わいはフローラルな風味と複雑味のある逸品。
基本的な品種は爽やかさのマカべオ、フローラルなパレリャーダ、酸味のチャレッロで、国際品種のシャルドネも使用。伝統的製法に則り、熟成期間は9か月以上、最低18か月、最低30 か月、最低36か月の4つに分類。230余りの生産者がいますが、2019年、さらに厳格な区画の重視、有機無農薬栽培、最低瓶熟年数等にこだわる生産者団体「コルピナット」（現在11軒）が発足し、独自の規定を作成し活動を開始。多くのカバ生産者とは一線を画しています。
たこのガリシア風
（1）ゆでたたこ300グラムはぶつ切り、にんにく2かけは輪切りに。（2）じゃがいも2個は皮をむき1センチの厚さにし、塩を少々入れた湯でゆで、水気をきる。（3）フライパンにオリーブオイル大さじ1、にんにくを熱し、じゃがいもを入れ、塩をふって炒める。焼き色がついたらたこを加えて炒める。（4）器に盛り、オリーブオイルを回しかけ、パプリカパウダー小さじ1、塩、こしょう、カイエンペッパーを少々ふり、レモンを添える。
表示価格はすべて税込みです。 監修・取材・文／青木冨美子 撮影／本誌・坂本正行 料理／平野由希子 スタイリング協力／岩埼牧子 取材・文／安齋喜美子（レシピ）
『家庭画報』2023年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
