新「軽井沢」で楽しむ夏 第11回(全25回) 古くから、文化人、芸術家、財界・学会などの知識人に愛され続けたこの地では、住民の見識・美意識が高く、“本物”しか残らない文化があるといわれます。本物の軽井沢文化を担う住み手の暮らしを追いながら、名門避暑地たる所以を探りました。
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夏のランチコースから、メインの「短角牛のロースト」。朝摘みのハーブ類とともに。薪火を囲む食卓で、季節が輝くフレンチを
自然豊かな軽井沢の一軒と神戸のモダンフレンチ「Matsushima」の“二拠点シェフ”を務める松島朋宣さん。「昨今、調理の世界は理論や数値などデジタルな方向に転びがち。軽井沢では原点に戻り、素材と対峙したり、薪火というアナログで奥深い手法で料理に取り組みたいんです」。
野菜やハーブは毎朝、近隣の農園から収穫。一方、魚介や肉類など神戸の店と同様の厳選食材を使用するコースは、鮮やかなまでに季節を映しています。また、併設のベーカリーで焼き上げた各種パンも自慢の味。パンの塩分をぎりぎりまで控えているため、料理とやさしく寄り添い、風味を引き立ててくれます。
抹茶とセロリを添えたスペシャリテ「桃のポタージュ」(手前)と「淡路産・活け鱧のオープンサンド」(奥)。店は2021年夏にオープン。 Information
レストランKoo
長野県北佐久郡軽井沢町追分84-2
TEL | 0267(31)5423 |
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営業時間 | 12時~13時、18時~20時(ともにLO) |
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定休日 | 月曜定休、月2回不定休あり |
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撮影/本誌・坂本正行 取材・文/露木朋子 ※表示されている料理は状況によってメニューや盛りつけが異なる場合があります。また、店の営業時間、定休日は時期により異なる場合があります。
『家庭画報』2023年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。