昔、鯖は大切な栄養源でありご馳走でした。あますことなく、無駄なくいただきましょう
料理・文/大原千鶴
京都人は皆さん、おばあちゃまやおかあさまのふるまいを見て育ち、自然と始末が身についているものです。今回は、鯖を最後まで使いきる工夫が詰まったお料理をご紹介します。
鯖を三枚におろすとあらや頭が残ります。まずはこれを霜降りにして臭みをとって船場汁にします。さらにだしをとった後のあらの身をすきとって鯖そぼろにします。
まさに始末。すごいでしょう。昔の女の方にはつくづく頭がさがります。(
前回のレシピ「鯖寿司」はこちら)
船場汁の作り方
【材料 2人分】
・鯖のあら(頭を含む)…1尾分
・塩…適量
・大根…80グラム
・青ねぎ…1本(30グラム)
・薄口醬油…小さじ1
・おろししょうが…適量
【作り方】
(1)鯖のあらに塩をして10分おき、たっぷりの熱湯で塩をすべて洗い流す。
(2)鍋に鯖のあらと500mlの水を入れ、火にかける。沸いたらあくを取り、5分ほど強めの火で煮立たせながら、あらを煮る。
(3)あらが煮えたらいったんこし(※あらは鯖そぼろで使うのでとっておく)、短冊に切った大根を入れて煮、大根に火が通ったら斜め切りにした青ねぎを入れてひと煮立ちさせる。味をみて薄口醬油で味をととのえる。器に盛り、おろししょうがをのせる。