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柔らかくジューシーに。「フレンチの賢人」はポークソテーをどう焼く?

2017.05.23

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シンプルな料理ほど難しい、とはよくいわれますが、その最たるものが「焼きもの」の類。魚であれば塩焼き、牛肉ならばステーキ、そして素材が豚肉ならばこのポークソテーが、腕を問われる料理となりましょう。筋切りはするのか、しないのか。塩こしょうはどタイミングなのか……。本日は、フレンチ・シェフたちから“賢人”とリスペクトされる、「ル・マンジュ・トゥー」谷 昇シェフのポークソテーをご紹介しましょう。豚肩ロース肉は少し厚みがあるほうがおいしいので、少なくとも1㎝のものをご用意ください。いまは精肉売り場でも頼むと好みの厚さに切ってくれますよ。

「僕は、豚をダイレクトに焼くなら肩ロースが好き。強火のまま短時間で焼いた後、余熱でやさしく火を入れると、中がきれいなピンク色で柔らかくジューシー、噛むとさらにおいしさが広がります。というのも、肩ロースは豚肉の中でもアミノ酸を多く含む部位なので、旨みが強くて豚のおいしさが感じられるのです」 (谷シェフ)。

ポークソテー 撮影:日置武晴



手順3の写真を見てください。1枚の肉の中にいろんな身質がありますね。本音はすべてバラバラにして別々に焼きたい。でも“こういう部位だから”と割り切ってそのまま使います。いたるところに筋がありますが、筋切りはしません。肉の細胞膜を壊し、中からおいしい水分(ジュ)を必要以上に出すことになるからです。フライパンに残ったおいしいジュも、肉からのめぐみ。ソースにして、残らずいただきましょう」(谷シェフ)。

【材料 2人分】
・豚肩ロース肉(約1㎝厚さ、1枚170g) 2枚
・塩 3g強
・サラダ油 大さじ1~1と1/2
・黒こしょう 適量
・エクストラ・ヴァージン・オリーブ油 少量
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