本物の「極上」食パン 第7回(最終回) 誰にとってもなじみ深い国民の日常食「食パン」が、空前絶後のブームです。群雄割拠の様相を呈する今、味わうべき本物の「極上」食パンとは……? 編集部では、パンライター池田浩明さんにアドバイスをいただきながら、吟味を重ねて辿り着いたおいしい「食パン」を厳選してご紹介します。
前回の記事はこちら>> 池田浩明さん監修 Q&A
「極上」食パンをとことんおいしく
一列のポップアップタイプのトースターは、熱源がパンに近いため火が入りやすいのでおすすめ。焼きたての極上食パンだからこそ、最後まで最高の状態でいただきたい!パンギーク(おたく)の池田さんが長年かけて築いたノウハウをご指南くださいます。
1.焼きたて購入後の扱いのコツはありますか?
まず、焼きたての食パンの形が崩れないよう、お店に行くときはなるべくマチが広くてつぶれにくいバッグを用意しましょう。家に帰ってきて、形がゆがんでいたらショックですからね。
食パンが冷めるまでは、水蒸気がこもるのでビニール袋は閉じずに。冷めたら乾燥を防ぐために必ず袋を閉じましょう。
翌日までに食べる分は常温で保存。2日目以降に食べる分は冷凍したほうがいいでしょう。冷蔵は乾燥しやすいので、食パンには向かないように思います。
2.最後までおいしく味わうには?
冷凍するときは、スライスしてファスナー付きビニール袋に入れます。このとき、きちんと空気を抜いておくと霜がつきません。
それでも心配なら、1枚ずつラップで包むこと。冷凍しても徐々に劣化していくので、1か月をめどになるべく早く食べることを、おすすめします。
冷凍したスライス食パンは、そのままトーストに。その際、両面に霧吹きで水を1、2プッシュしてから焼くと、しっとり口どけのよい食感に焼き上がります。
3.上手なスライスの仕方を教えてください。
よく切れるナイフを用意し、食パン全体を見ながら、食パンにきちんと正対します。まず手前の角にナイフを入れると、切りやすいです。ナイフは前後に大きく動かすこと……。ただし力を入れて押さえつけるとパンがつぶれてしまうので注意が必要。
山食の場合、山の始まりのくびれたところが関門。特に必勝法はないので、気合いと慣れが肝要です(笑)。焼きたての温かい状態に刃を入れると表面が崩れやすいので、冷めるのを待って切りましょう。