パリ有数のホテル「オテル・ド・クリヨン」で経験を積み、国内外で料理教室を主宰するサルボ恭子さん。素材の持ち味を引き出す料理を得意とし、シンプルでありながら洗練されたレシピには根強いファンが多くいます。
ゲストを招いておもてなしをしたいとき、あるいは普段より少しお洒落な気分で食事を楽しみたいとき、「フレンチを作ってみたい」と考えたことはありませんか? この連載でサルボさんに教えていただくのは、「可能な限り材料や手間をそぎ落とした“シンプルフレンチ”」。味も見た目もまるでビストロで出てくるような料理を、なんと5つ以内の材料と、3ステップの調理で完成させるレシピの数々をご披露いただきます。
第2回の今回は、大人も子供も大好きなじゃがいものグラタンを教えていただきました。手間も時間もかかる料理というイメージがあるグラタンも、サルボさんのレシピなら気軽に作れる料理に大変身! 生クリームと相性抜群のナツメグを隠し味に使うことで、ひと味きかせた仕上がりに。おもてなしやディナーで活躍すること間違いなしの一皿です。
じゃがいものグラタン
だれにでも喜ばれる定番のごちそう。生クリームと相性のいいナツメグを入れるのがポイントです。
じゃがいもの水分が出てくるので生クリームは少なめに。レッドチェダーチーズがないときはピザ用チーズなどでもOK。
【材料(作りやすい分量)】
・じゃがいも 小3個(約80g)
・ベーコンスライス(細切り) 2枚(約35g)
・ナツメグパウダー 小さじ1/4
・生クリーム 120ml
・レッドチェダーチーズ(シュレッドタイプ) 20g
・塩 小さじ1/3ほど
・粗びき黒こしょう 少々
【作り方】
(1)じゃがいもは皮をむいて薄切りにし、耐熱容器に丸く並べる。
(2)ボウルにチーズと粗びき黒こしょう以外の材料を入れてよく混ぜ、(1)に注ぐ。200℃に予熱したオーブンで20分ほど焼く。こんがりと色づき、じゃがいもに竹串を刺して柔らかくなっていたら取り出す。
(3)チーズを全体にふり、最後に粗びき黒こしょうをふる。
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5分で作れる!お洒落なスプーン仕立てのアボカドクリーム サルボ恭子/Kyoko Salbot
料理家。老舗旅館の長女として生まれ、料理家の叔母に師事したのち渡仏。パリ有数のホテル「オテル・ド・クリヨン」で研修、勤務しながら、フランスの郷土料理に魅了される。帰国後料理研究家のサポートをし、現在は東京、富山、台湾などで料理教室を主宰。素材と向き合い、その持ち味を引き出す料理を得意とし、出張料理やケータリングで料理が最もおいしく味わえる“瞬間”を届けている。雑誌やテレビなどでも活躍し、洗練された家庭料理には根強いファンも多い。『絶品ファルシ』(主婦と生活社)、『長谷園「かまどさん」で毎日レシピ』(河出書房新社)、『夜9時からの飲めるちょいメシ』(家の光協会)など著書多数。
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全レシピ材料は5つ以内、作り方は3ステップで簡単!
今回ご紹介したレシピを含め、まるでビストロで出てくるような料理がご自宅で気軽に楽しめるレシピを45品掲載。「今日、フレンチを作ってみよう」、そんな意欲がわいてくる一冊です。
撮影/川上輝明(bean)