パリ有数のホテルで経験を積み、国内外で料理教室を主宰する料理家のサルボ恭子さんに、たった5つの材料と3ステップの調理で作れるシンプルフレンチを教えていただくこの連載。簡単な中にもフレンチのエッセンスが詰まった料理の数々は、ゲストを招いてのおもてなしの場や、いつもよりお洒落な気分で食事を楽しみたいときに活躍すること間違いなしです。
今回は、にんじんを使ったサラダのレシピ。にんじんが持つほのかな甘みをいかしつつ、クミンやシナモンといったスパイスで味と香りに奥行きを持たせ、モロッコ料理風に仕上げます。スパイスをからめる際には、にんじんのゆで汁を利用するのがポイント。これにより食材の風味が絶妙に混ざり合います。まさに、素材の持ち味を引き出す料理を得意とする、サルボさんならではのレシピです。
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にんじんのモロッコ風サラダ
にんじんの甘さにクミン&シナモンのスパイシーさで奥行きを。
にんじんは少し柔らかめにゆでるとおいしくなります。にんじんのゆで汁でクミンパウダーとシナモンパウダーを溶かす感じで混ぜると、全体にまんべんなく味が行きわたっておいしく仕上がります。
【材料(作りやすい分量)】
・にんじん 1本(約200g)
・パセリの葉(みじん切り) 大さじ1強
・クミンパウダー 小さじ2/3
・シナモンパウダー 小さじ1/2
・レモン汁 大さじ1/2
・塩 小さじ1/2
【作り方】
(1)にんじんは皮をむいて5mm厚さの輪切りにする。
(2)鍋に湯を沸かして(1)を5分ほどゆで、にんじんを引き上げてゆで汁大さじ1も取り出す。
(3)ボウルに(2)のにんじん、ゆで汁、残りの材料をすべて入れて混ぜ合わせ、味をみて足りないようなら塩(分量外)を加えて混ぜ、器に盛る。
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料理家。老舗旅館の長女として生まれ、料理家の叔母に師事したのち渡仏。パリ有数のホテル「オテル・ド・クリヨン」で研修、勤務しながら、フランスの郷土料理に魅了される。帰国後料理研究家のサポートをし、現在は東京、富山、台湾などで料理教室を主宰。素材と向き合い、その持ち味を引き出す料理を得意とし、出張料理やケータリングで料理が最もおいしく味わえる“瞬間”を届けている。雑誌やテレビなどでも活躍し、洗練された家庭料理には根強いファンも多い。『絶品ファルシ』(主婦と生活社)、『長谷園「かまどさん」で毎日レシピ』(河出書房新社)、『夜9時からの飲めるちょいメシ』(家の光協会)など著書多数。
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撮影/川上輝明(bean)