野菜好きのシンプルサラダ
狐野扶実子さん(料理プロデューサー)
前菜やサイドディッシュとして、ときにはお酒のおともにも……。普段見慣れた野菜の新たな一面を発見できる、そんなサラダのレシピを教えてくれたのは狐野扶実子さんです。日々の食卓で活躍する作りやすいシンプルなサラダのレシピに加え、オリジナルのドレッシングやソースにもご注目を。野菜の持ち味を引き出し、多彩な味のバリエーションを生み出す優れもの揃いです。
9分ゆで卵のサラダ
ゆで時間の差で変わる卵のおいしさを楽しむ
ゆで卵は加熱時間を変えることで異なる食感や味わいを楽しんで。柔らかくてくせのない葉とよく合う9分ゆで卵は、手で割ることでドレッシングとのなじみがよくなります。「洗った葉野菜の水気をしっかりときり、ドレッシングであえるのは食べる直前に、葉を傷めないよう丁寧に」ということも、おいしく仕上げる秘訣です。
狐野扶実子さん
(この・ふみこ)1997年にパリの名門料理学校「ル・コルドン・ブルー」を首席で卒業後、3つ星レストラン「アルページュ」に入り、スーシェフに就任。2001年より出張料理人として独立。「フォション」のエグゼクティブシェフを経て、現在は、レストランや国際線機内食のメニュー開発に携わるなど、料理プロデューサー・食ジャーナリストとして幅広く活躍している。
※単行本『
まいにち、サラダ』(世界文化社刊)より。
※レシピは、単行本に掲載されている材料と作り方を基本としています。
ゆで卵をつややかに仕上げるコツ
●卵は水を火にかける前に冷蔵庫から出し、湯を沸かす間常温に置いておく。
●湯が沸騰したら、一度火を最も弱くして静かに卵を入れる。火を強めて再度沸騰させたら、弱めの中火で目的の時間までゆでる。
●ゆで時間の目安は黄身がとろとろは6分、しっとりは9分、しっかり堅ゆでは12分。
●ゆで始めの1分間は箸などで卵を転がすと黄身が中央にきて美しい仕上がりになる。
●新鮮すぎない卵のほうが殻はむきやすい。また、丸みをおびた側の殻に画びょうで穴をあけることで、破裂を防ぐだけでなく、むきやすくなる。
「しっとり」仕上げたゆで卵そのものを堪能
9分ゆで卵のサラダ
【材料・2人分】
・卵 3個
・サラダの葉(サラダ菜、フリルアイスなど) 1株(約100g)
・シェリービネガードレッシング(次項参照) 大さじ2
・塩 ひとつまみ
・黒こしょう(粒) 少々
【作り方】
(1)卵を上記の要領で9分間ゆでる。
(2)サラダの葉を食べやすい大きさにちぎり、大きめのボウルに入れる。シェリービネガードレッシング大さじ(1)であえる。
(3)殻をむいた卵を手で裂くように割り、サラダの葉に加える。再び大さじ1のシェリービネガードレッシングを回しかけ、塩をふって全体を軽く混ぜる。
(4)器に盛り、こしょうをひく。
シェリービネガードレッシング
【材料(作りやすい量)と作り方】
(1)ボウルにシェリービネガー大さじ2弱、塩小さじ2/3を入れる。
(2)混ぜて塩を溶かす。
(3)泡立て器でよく混ぜながらオリーブオイル60g、サラダオイル60gを少しずつ加えて乳化させる。
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