料理家のサルボ恭子さんに、難しいイメージのあるフランス料理がぐっと身近になるレシピを教えていただくこの連載(
これまでの記事はこちら>>)。最終回を飾るのは「白身魚の豚肉巻き」。ひと口食べれば魚と豚肉のうまみが溢れ出すボリュームのある一皿です。食材の臭みを取る効果のあるローズマリーは、大胆に枝葉をそのまま添え、爽やかな酸味を加えるトマトも枝付きで。風味を整えるのはもちろん、見た目のアクセントにもなり、より一層お洒落に仕上がります。
サルボさんは、多方面で活躍する気鋭の料理家。フランスの料理専門学校で学び、食の本場パリの5つ星ホテル「オテル・ド・クリヨン」で経験を積んだという経歴の持ち主です。サルボさんが得意とするのは、材料や手順を絞り込みながらも食材の特徴をいかし、風味豊かに仕上げる技。自身が主宰する料理教室でも、特別な準備や手間なしに作れる“シンプルフレンチ”を提案しています。今回の料理も器に食材を並べたら、オーブンに入れ、後は待つだけ。サルボさんならではの簡単レシピです。
白身魚の豚肉巻き
豚の薄切り肉を魚にぴったり巻きつけて、旨みもボリューム感も倍増。
豚肉の代わりにベーコンで巻いてもOK。耐熱容器に入れるとき、豚肉の巻き終わりを下にするとはがれにくいですよ。オーブントースターで焼く場合は12~15分を目安にして火を通してください。
【材料(2人分)】
・白身魚の切り身 2切れ(約200g)
・豚ばら薄切り肉(しゃぶしゃぶ用) 4枚(約50g)
・トマト(枝つき) 2枝(約110g)
・ローズマリー 2本
・オリーブ油 大さじ1
・塩 小さじ1/2
・こしょう 適量
【作り方】
(1)白身魚1切れを豚肉2枚で巻いて耐熱容器に入れ、塩、こしょうをふる。
(2)(1)のあいているところにトマトを置き、長さを半分に切ったローズマリーを散らしてオリーブ油を回しかける。
(3)220℃に予熱したオーブンで15分ほど焼く。
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ブルーベリーとタイムのソースでさっぱりハンバーグ サルボ恭子/Kyoko Salbot
料理家。老舗旅館の長女として生まれ、料理家の叔母に師事したのち渡仏。パリ有数のホテル「オテル・ド・クリヨン」で研修、勤務しながら、フランスの郷土料理に魅了される。帰国後料理研究家のサポートをし、現在は東京、富山、台湾などで料理教室を主宰。素材と向き合い、その持ち味を引き出す料理を得意とし、出張料理やケータリングで料理が最もおいしく味わえる“瞬間”を届けている。雑誌やテレビなどでも活躍し、洗練された家庭料理には根強いファンも多い。『絶品ファルシ』(主婦と生活社)、『長谷園「かまどさん」で毎日レシピ』(河出書房新社)、『夜9時からの飲めるちょいメシ』(家の光協会)など著書多数。
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撮影/川上輝明(bean)