家庭画報のレジェンド・レシピ 爽やかな「ご馳走サラダ」第12回（全19回） 1958年3月号の創刊以来、家族と囲む食卓がより楽しく満ち足りたものになってほしいという思いから、『家庭画報』は膨大な数のレシピをご紹介してきました。今回の「レジェンド・レシピ」は特別編。和・洋・中の各料理界で活躍する本誌ゆかりの料理人が、「今こそおいしい料理で、皆さまに元気を出してもらいたい」という願いを込めて提案するとっておきのサラダのレシピをお届けします。
前回の記事はこちら ひと皿で満足、チャイニーズご馳走サラダ
脇屋友詞さん（トゥーランドット臥龍居・オーナーシェフ）
あわびとたっぷりのせん切りキャベツ
ごまだれで涼麺風に
あわびとキャベツの元気いっぱい贅沢サラダ家庭の献立の中で、サラダは脇役的な存在と捉えられがち。しかし、毛がにやあわび、まき海老といった豪華な魚介類や、こくのあるうまみを持つ牛肉などと合わせることで、食卓の主役となる特別感のあるひと皿となります。「生の野菜のなんともいえない爽やかな食感は、魚介や肉などの素材のおいしさを引き立てます」と脇屋さん。
アイディアの源はあわびが具の麺料理だという“あわびとキャベツの元気いっぱい贅沢サラダ”は、麺ではなくキャベツとビーツのせん切りを合わせることで健康的な一品に。気負いなく贅沢食材を満喫する。そんな今様の風をまとったサラダです。
脇屋友詞さん
（わきや・ゆうじ）1958年北海道生まれ。15歳で料理の道に入り、有名料理店やホテル等での修業を経て、都内ホテルの総料理長に。96年「トゥーランドット游仙境」代表取締役総料理長に就任。現在は「Wakiya一笑美茶樓(いちえみちゃろう)」「トゥーランドット臥龍居」など、東京と横浜で4店舗のオーナーシェフを務める。日本の中国料理界を牽引するとともに食を通しての社会貢献活動にも注力し、2014年に黄綬褒章を受章。
トゥーランドット臥龍居(がりゅうきょ)東京都港区赤坂6-16-10
Y's CROSS ROAD1、2階
電話 03(3568)7190
あわびとキャベツの元気いっぱい贅沢サラダ
【材料・6人分】・黒あわび 2個
・キャベツ 1/4個
・ビーツ 1/3個
・きゅうり 1/2本
・A［白練りごま小さじ2 醤油大さじ2と1/2 砂糖小さじ4 酢大さじ4 しょうがとにんにくのみじん切り各少々 ごま油小さじ4 レモン汁小さじ1/2 マスタード小さじ1/2］
・B［水2L 日本酒100cc 昆布20グラム］
【作り方】（1）Aのごまだれの調味料をボウルに入れ、だまにならないように混ぜて冷蔵庫で冷やしておく。
（2）黒あわびは洗って表面の汚れを取る。圧力鍋にBとあわびを入れ、沸いてきたら弱火にして30分煮る。火を止めてそのまま30分おいた後、薄切りにする。
（3）キャベツとビーツはごく細いせん切りにする。きゅうりは飾り切りにする。
（4）皿に（2）と（3）を盛りつけ、（1）のごまだれを添える。
右・左上から時計回りに、枝豆、大長なす、ちしゃとう、土佐翡翠かぼちゃ、パパイヤ、りんご、チコリ、ビーツ。大長なすは、熊本県の生産者いしもとファーム(電話 090-1510-7447)で10本以上より取り寄せ可。または、JAかもとファーマーズマーケット夢大地館(電話 0968-42-0141)でも販売・発送している。
土佐翡翠かぼちゃは、高知のお野菜 Haruna(
https://haruna831.com/)で取り寄せ可。または、生産者の高知水田農園ネットショップ(
http://mizutanouen.cart.fc2.com/)でも販売。翡翠かぼちゃを使ったサラダのレシピは
こちら＞＞左・毛がにと黒あわび。北海道・函館のマルヒラ川村水産(電話 0138-22-8880)では、9月より毛がにやあわびなどの一般販売を始める予定(黒あわびは9月中旬頃より取り扱い)。
関連記事
ひと皿で満足するチャイニーズご馳走サラダはいかが？ 脇屋友詞さんに習いましたあつあつをほぐして、すりごまドレッシングで！「蒸しなすのサラダ」の簡単レシピ〔特集〕家庭画報のレジェンド・レシピ 爽やかな「ご馳走サラダ」（全19回）
撮影／本誌・坂本正行 イラスト／金子ともこ 取材・文／鈴木博美
※ご紹介した料理はあくまで家庭で作るために考案したものであり、料理店ではオーダーできません。
※各レストランの営業については、お店に直接お問い合わせください。
『家庭画報』2020年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
