時代を超えて愛されるしあわせ「ショートケーキ」第6回 世代や性別を超えて愛される定番スイーツ、ショートケーキ。シンプルだからこそ奥深い味わいの秘密に迫るとともに、今、食べたい全国のショートケーキを、厳選してお届けします。
前回の記事はこちら>> 東西パティスリー大集合!
2020年ショートケーキコレクション【東日本】
一見シンプルですが、職人たちが最も気持ちを込めて作るのがショートケーキ。厳選した素材や隠れたひと工夫を知ると、より味わい深く感じられます。
01.リリエンベルグ(神奈川・新百合ヶ丘)
いちごの季節限定。素材本来の味を大切に表現
週2回、近場の農園へ摘みに行くいちごは鮮度抜群。2種類ブレンドの白い生クリームにハーフカットの赤が映えます。新鮮な卵で毎朝焼く生地に、キルシュがほのかに香るシロップを打ち、フレッシュのいちごで作るコンフィチュールを1層サンド。それを上にも絞ることで、いちごの香りや味をいっそう高めます。
リリエンベルグ神奈川県川崎市麻生区上麻生4-18-17
TEL:044(966)7511
営業時間:10時~17時 月曜・火曜定休(祝日は営業)
いちごのショートケーキ450円(12月~5月販売)
02.近江屋洋菓子店(東京・神田)
市場で自ら選んだ小粒いちごをたっぷりはさんで
4代目の吉田太郎さんが青果市場に毎日出向き、その時の最良の品種や産地のいちごを選びます。15年ほど前、売り物にしづらい小粒のいちごを生かせないかと始めたのがこの形。丸いスポンジの間に小さないちごをまるごとはさみ、上の飾りは大粒サイズ。シロップやお酒は不使用でいちごの香りを大切にします。
近江屋洋菓子店東京都千代田区神田淡路町2-4
TEL:03(3251)1088
営業時間:月曜~土曜9時~19時、日曜・祝日10時~17時30分 無休
苺サンドショート1000円
03.パティスリー イーズ(東京・茅場町)
驚きの隠し味!ソースをかけて変化を楽しむ
2020年7月オープンの新店。人気フレンチレストラン出身のシェフが、ブレンドした乳脂肪分42パーセント程度のミルキーな生クリームに、ハーブのような感覚でわさびをごくほのかに香らせます。別添えの小さな試験管入りソースは、いちごに柚子を加えた爽やかな味。途中でソースをかければ、味の変化を楽しめます。
●「パティスリー イーズ」のお店の紹介はこちら>>パティスリー イーズ東京都中央区日本橋兜町9-1
TEL:03(6231)1681
営業時間:11時~19時 不定休
イチゴと山葵のショートケーキ640円(いちごの旬の時期のみ販売)
04.パティスリー カカオエット・パリ(東京・中目黒)
グラス入りの斬新なアレンジは味も軽やか
パリの有名ホテル出身のシェフが、フランスにはないショートケーキを、飲めるほど軽くグラス入りで表現。底のいちごピューレの上にシフォンケーキ風のふんわり生地。いちごの断面を見せて並べ、乳脂肪分35パーセントの軽い生クリームを絞り、さらにいちごをのせました。赤と黒のストローは仲睦まじいカップルをイメージ。
パティスリー カカオエット・パリ東京都目黒区東山1-9-6
TEL:03(5722)3920
営業時間:10時~19時 火曜、第1・第3月曜定休
ヴェリンヌ ショートケーキ640円(税込み)
05.アステリスク(東京・代々木上原)
和菓子職人だった父のカステラを進化させた一品
「和菓子職人であった父のカステラ生地が、自分にとってスポンジ生地の最高峰」と和泉光一シェフ。存在感がありながら、軽さもある生地を作るため、カステラ用の粉を使っています。「日本のパティスリーにとって、ショートケーキはその店の名刺代わり。シンプルだけどいかに個性を出すか、が腕の見せどころです」。
アステリスク東京都渋谷区上原1-26-16 タマテクノビル1階
TEL:03(6416)8080
営業時間:10時~18時 月曜定休、不定休あり
ガトーフレーズ426円
06.資生堂パーラー 銀座本店ショップ(東京・銀座)
妥協なく選ばれたこだわりの素材と職人の技術が光る
こくと上品な甘さのある沖縄県産「本和香糖(ほんわかとう)」を使用した生地はしっとりと味わい深く、ふんわりと軽い口どけの生クリームとマッチ。その時期に最もおいしい国産いちごを、形も厳選して使用します。断面が美しく見えるよう、いちごを置く位置も切る箇所も正確に決まっていて、カットは熟練の技が光ります。
資生堂パーラー 銀座本店ショップ東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座 資生堂ビル1階
TEL:03(3572)2147
営業時間:11時~21時 無休(年末年始を除く)
ショートケーキ675円(税込み)
●西日本編はこちら>> 〔特集〕時代を超えて愛されるしあわせ「ショートケーキ」(全7回)
表示価格は原則として税別です。
撮影/大山裕平 取材・文/平岩理緒 露木朋子
『家庭画報』2020年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。