もちもちの「ういろう」で作る愛らしい花椿。和菓子の先生に習うやさしいレシピ

山茶花の異名ともいわれている「花椿」。愛らしい花椿を手作りの和菓子で表現してみませんか？ おもてなしに喜ばれること間違いなしです。

初心者でも挑戦できるやさしい作り方を教えていただいたのは、清 真知子（きよし・まちこ）さん。茶道と和菓子の教室「さろん閑遊」を主宰し、茶道裏千家教授の資格も持っています。

生地に使う「外郎（ういろう）」は、米粉を中心とした数種類の粉と砂糖を水で溶き、蒸して仕上げます。粉の配合を調整すれば食感が変わるので、餡を包んで形作るものは滑らかな生地に、餡を挟んで仕上げる生地には少し張りを持たせます。流し缶に入れて棹物にすることもできます。

12月の外郎の主菓子

「花椿」の作り方

【材料（10個分）】

・A［上用粉65g、餅粉20g、片栗粉12g、上白糖120g］
・葛粉　6g
・水　135g
・食紅（紅、黄）　適宜
・白餡　200g（ひとつ20g）
・B［山の芋餡少々、白餡少々］※山の芋餡、白餡の作り方はこちら＞＞
・片栗粉（手粉）　適宜
・手水シロップ（作り方はこちら＞＞の記事参照 ）　適宜

【準備】

白餡を10等分して餡玉を作る。

【作り方】

（1）飾りに使う、黄色のごく細かいそぼろを作っておく。Bを合わせて丁寧に混ぜ、そぼろ餡を作る。


（2）（1）を食紅で濃い黄色に染める。目の細かい漉し器を使い、ごく細かく短いそぼろを作る。

（3）ボウルにAをすべてふるい入れ、泡立て器で軽く混ぜる。葛粉を半量の水で溶き、漉しながら加えて混ぜる。残りの水で器に残った葛粉をすすいで漉しながら加える。


（4）（3）に食紅を加えてよく混ぜ、淡いピンクに染める。


（5）底のない枠、またはざるなどに濡れ布巾を広げ、（4）を流し入れ、強火で35分蒸す。


（6）蒸し上がった外郎生地を熱いうちに布巾ごと軽く揉み、布巾を何度か替えながら、更に生地が滑らかになるまで揉み込む。


（7）手水シロップをつけながら生地を10等分する。手水で扱いながら、空気が入らないよう生地を滑らかに整える。
ポイント◆生地が温かいうちに作業する。


（8）白餡の餡玉を包む。
ポイント◆手水をつけすぎると口が閉じなくなるので注意する。


（9）片栗粉をまぶす。卵型に整えたら、細い方に親指の付け根をあて、軽く押さえて手前を低く、向こうを高くして形を整える。


（10）三角ベラでヘラ目と窪みをつける。手前1/3から奥に向かってヘラ目を入れる。


（11）次に向きを変えて、線の上に三角ベラを当てて中央から右斜め下へヘラ目を入れる。ヘラ目の交わったところに指で窪みをつける。


（12）刷毛で粉を払ったら、（2）の黄色のそぼろを窪みに飾る。

【保存法と日持ち】

常温で保存。作ったその日のうちに食べ切る。冷凍保存は不向き。

◆次回はそばの香りを楽しむ饅頭（まんじゅう）のレシピです。12月16日（水）ごろ配信予定。どうぞお楽しみに！

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