「夏のご馳走冷たい麺」第2回(全7回)暑い夏にいただきい、絶品の冷製麺のレシピを、気鋭のシェフ直伝のテクニックとともに、ご紹介します。手軽に作れるものから、パーティの主役になる豪華なひと皿まで、夏の食卓を彩る、見た目も涼やかなご馳走を、どうぞ召し上がれ。今回は各地の郷土料理を、冷たい麺にアレンジしてご紹介。
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各地の郷土料理を、冷たい麺にアレンジ
今回、林 亮平さんが作ってくれたのは、大分県と滋賀県の魚のうまみを生かした郷土料理です。
「ともに温かい麺としていただくことが多いようですが、今回は冷たい麺なので、汁の味つけが濃くなりすぎないようにアレンジしています」。
まずは、大分県佐伯市に伝わる調味料「ごまだし」を使ったうどん。一般的には、焼いたえその身をほぐし、ごまや醬油とともにすり合わせます。今回、林さんは、鱧(はも)をすり身にし、風味豊かなごまと麦味噌を合わせました。
「みょうがなどの薬味もたっぷり添えて、ごまだれとともにいただくので、味がからみやすい細めのうどんがおすすめです」。
魚は白身魚であれば代用できますが、脂ののった鱧のうまみは、ごまとの相性が抜群です。
つやつやと照り光る厚い鯖(さば)がのった「焼き鯖そうめん」は、滋賀県の湖北地域の郷土料理。醬油とみりんで甘じょっぱく煮た鯖と、そうめんにからむ煮汁は、香りだけでも食欲を刺激してくれます。