家庭画報のレジェンド・レシピ スパイス香る真夏の「名人カレー」 第3回(全15回) 創刊号から最新号まで、『家庭画報』に掲載された膨大な数の料理レシピの中から、今、改めてお伝えしたいものを編集部が厳選してお届けする「レジェンド・レシピ」。今回は暑い夏に食べたい料理の筆頭格、カレーの名作レシピをお届けします。スパイスづかいやちょっとしたひと手間に、作り手のセンスが光るアイディアが満載。異国情緒たっぷりの「名人カレー」に挑戦して、夏を元気に乗り切りましょう。
前回の記事はこちら わが家の味をグレードアップする
カレー名人のご自慢レシピに挑戦!
欧風やアジア風など、スパイスや具材を異にするさまざまな種類があって、作り手によって味も千差万別。そんな多彩さこそカレーの魅力です。個性豊かな達人たちに教わるとっておきのカレーレシピで、食卓に新鮮な風を吹き込んでみませんか。
江上栄子さん(江上料理学院 学院長)の
野菜たっぷりアジアンカレー
写真上から時計回りに「貝柱入りなすカレー」、「蝦醤入りかぼちゃカレー」、「XO醤入りプチトマトカレー」。市販のカレー粉にひと味プラス。
気軽に作れるご馳走カレー
「ご家庭の幸せは愛情込めた料理から」という心が伝わってくる、作りやすくて日々の食卓で活躍するアジアンカレーを教えてくださったのは江上栄子さんです。どれも、難しいスパイスの調合をしなくても、市販のカレー粉にひと味プラスすることで簡単に本格派の味を楽しめるものばかり。世界各地に実際に足を運んで、60か国もの家庭料理の研究を重ねた江上さんならではのバラエティに富んだレシピです。
干し海老や干し貝柱といった乾物や、蝦醬(シャージャン)やXO醬、ココナッツパウダーなど、アジア特有の食材や調味料をベースや仕上げに加えるのがポイント。異国の香りをまとったご馳走カレーが、家庭の献立に新味をもたらします。
江上栄子さん
(えがみ・えいこ)90年の伝統がある江上料理学院の学院長。おいしくて健康によい料理は、幸せ作りの根本であるという故・江上トミさんの思想を受け継ぎ、家庭料理の大切さを伝えるとともに、世界の食文化の紹介に努めている。
※1998年8月号「江上家の夏のご馳走カレー」より。