家庭画報のレジェンド・レシピ スパイス香る真夏の「名人カレー」 第6回(全15回) 創刊号から最新号まで、『家庭画報』に掲載された膨大な数の料理レシピの中から、今、改めてお伝えしたいものを編集部が厳選してお届けする「レジェンド・レシピ」。今回は暑い夏に食べたい料理の筆頭格、カレーの名作レシピをお届けします。スパイスづかいやちょっとしたひと手間に、作り手のセンスが光るアイディアが満載。異国情緒たっぷりの「名人カレー」に挑戦して、夏を元気に乗り切りましょう。
前回の記事はこちら わが家の味をグレードアップする
カレー名人のご自慢レシピに挑戦!
欧風やアジア風など、スパイスや具材を異にするさまざまな種類があって、作り手によって味も千差万別。そんな多彩さこそカレーの魅力です。個性豊かな達人たちに教わるとっておきのカレーレシピで、食卓に新鮮な風を吹き込んでみませんか。
玉村豊男さん(エッセイスト、画家)の
タイ式ホワイトカレー
タイ式ホワイトカレー青唐辛子の辛みが効いたグリーン・カレー・ペーストと、酸味が特徴のトム・カー・ペースト。2種類のペーストを混ぜて使うことで、深みのあるまろやかな辛さに仕上がる。“白いが、辛い"。
エキゾチックな味をわが家で
世界各国の料理や食文化、ライフスタイルなどに関するエッセイを多く執筆してきた玉村豊男さん。食に対する探究心は尽きることがなく、旅先では地元の市場やスーパーに足を運んで初めて見る食材や調味料を買ってみたり、気に入った料理は帰国してすぐに、舌が味を覚えているうちに再現したりするのだとか。
多様な異国の味を研究してきた玉村さんのオリジナルレシピの中でも、「また食べたい!」という声が多く、定番料理となっているのが「タイ式ホワイトカレー」です。ココナッツミルクと爽やかな辛みをもつ青唐辛子などで作るカレーは、〝白いが、辛い〟何ともエキゾチックな味わい。市販のペーストを使ったレシピながらも、フレッシュなレモングラスとコブミカンの葉を効かせることで、本場の風味を感じさせる一品が完成します。
玉村豊男さん
(たまむら・とよお)1945年東京都生まれ。エッセイスト、画家、ワイナリーオーナー。83年に長野県軽井沢町、91年に現・東御市に移住して農園を開き、2004年にヴィラデスト ガーデンファームアンド ワイナリーを開業。
※2002年8月号「ヴィラデストの厨房から第4回 エキゾチックにスパイス料理」より。