驚きと感動の“美味逸品” 第26回(全29回) 料理は、言葉より雄弁にその国のことを物語ります。駐日大使公邸のおもてなしを拝見し、世界各国の料理をレストランで楽しみ、珍しいスパイスやハーブに出合える食材店を巡る――私たちの周りにたくさんある“日本の中の外国”へご案内します。
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「フィッシュラワ」。マサラでマリネした旬の魚にセモリナ粉をまぶして揚げたクリスピーなフライで、写真はぶり。アラビア海に面した美食の町。マンガロールの味に出合う
ここ数年、話題を呼んだ南インド料理ですが、数ある南インド料理店の中でも、珍しいインドのシーフード料理を味わえるのがここ。アラビア海に面した港町マンガロールの料理が自慢の「バンゲラズキッチン」です。
「アラビア海でとれる多彩な海の幸やココナッツ、タマリンドをよく使うところがマンガロール料理の特徴ですね」とは、ご当地出身のご主人バンゲラ・プラシャントさん。
ご主人のバンゲラ・プラシャントさん。12年前に来日し、2018年に同店をオープンした。その言葉どおり、メニューを開けば、まながつおのビリヤニやさばカレー、ぶりのマサラ風味フライなど圧巻のシーフード料理が並びます。
まながつおをまるごと一尾使った「マンガロールビリヤニ」。魚料理は時価。魚介は、毎朝、豊洲から届く新鮮なものばかり。それらを現地そのままの味で提供してくれるのは、マンガロールの四つ星ホテル出身のベテランシェフです。
また、米粉で作る生春巻の皮のようなニールドーサもここならではの味。ココナッツの甘い風味やタマリンドの酸味が食欲をそそるカレーとともにいただけば、一味違うインドの味に出合えそうです。
下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。 Information
バンゲラズキッチン
東京都中央区銀座西2-2 銀座インズ2 2階
撮影/角田 進 取材・文/森脇慶子
『家庭画報』2022年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。