驚きと感動の“美味逸品” 第28回(全29回) 料理は、言葉より雄弁にその国のことを物語ります。駐日大使公邸のおもてなしを拝見し、世界各国の料理をレストランで楽しみ、珍しいスパイスやハーブに出合える食材店を巡る――私たちの周りにたくさんある“日本の中の外国”へご案内します。
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右奥から時計回りに、「セロリシチュー」、「ナン」、「ミルザ ガセミ(なすとにんにくのトマト煮)」、牛肉ミンチの「グビデカバブとライス」。ハーブや野菜がたっぷりイラン人好みの味を隠れ家で
「ハーブや野菜にヨーグルト、ざくろにチェリー……。イラン料理は香辛料も使いますが、スパイシーすぎず、全体的に爽やかな味わいが特徴です。海辺では焼き魚も食べるし、稲作も盛ん。イランと日本の食は似ているところがあるかもしれません」と話すのはオーナーのアスガー・ケメスタリィさん。
スタッフは全員外国人。来日して45年、食品商社・ペルシャ貿易を営む傍ら25年前にレストランを開き、本物のイランの食文化を紹介する第一人者です。2021年、六本木から広尾の路地裏へと移転し、再スタートを切りました。昼はセットメニュー、夜はアラカルトで、現地出身のベテランシェフが作る「イラン人好み」の味を楽しむことができます。
じか火で豪快に焼き上げる「カバブ」。ワイン片手にカジュアルに、食卓の上の中東へと旅しましょう。
Information
イランレストラン アラジン
東京都渋谷区広尾5-14-14 第二大澤ビル1階
- 予約がベター ランチセット1300円~、アラカルト前菜750円~、メイン1700円~
撮影/本誌・坂本正行 取材・文/森脇慶子
『家庭画報』2022年12月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。