「赤坂」の魅力をたずねて 第7回(全9回) 壮麗な迎賓館赤坂離宮、緑に囲まれた神社仏閣などの歴史的建造物と、ビジネス街や賑わいを見せる繁華街が同居し、一流ホテルが建ち並ぶなか路地裏に入ると個性的な飲食店が現れる。赤坂という街は、時間により、場所により、さまざまな表情を見せてくれます。港区赤坂・元赤坂を中心に、周辺エリアも含めてこの街が持つ多面的な魅力をご紹介します。
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ホテルニューオータニ
2万2000円の35周年特別ランチコースのほか、アラカルトでもいただける「幼鴨のロースト マルコポーロ」。4種のこしょうが使われたソースが香り立つ。1950年代にパリ本店でお目見えして以来、店を代表するひと皿だ。鴨番号を記した記念のカードは、今年デザインが一新された。35周年を迎えた、唯一無二の本格フレンチ
1582年から続くフランス・パリのグランメゾン「トゥールダルジャン」。1984年にその唯一の支店が東京のホテルにオープンした際には、世界中の美食家に大きな話題となりました。
ダイニングはルイ15世の頃のロココ時代をイメージした空間。東京の中心で、常に“フランス料理の真髄”を伝えてくれるこの名店の料理を司るのは、ルノー・オージエ エグゼクティブシェフ。この春には料理人にとって最高の名誉であるM.O.F.(フランス国家最優秀職人章)を受章したばかりです。
フランス各地のグランメゾンで研鑽を積み、2013年から東京店のエグゼクティブシェフを務めるルノー・オージエ氏。「トゥールダルジャンの長い歴史を一冊の本にたとえるとすれば、私はその一つの章チャプターを任されたのだと思っています。物語の流れを守りながらも、新しい挑戦に取り組み、次に伝えることが私の役目なのです」。
今秋限定の35周年を記念したコース各種には、そんなオージエシェフの想いが随所に詰まっています。
フォアグラとトリュフのテリーヌ、「トゥールダルジャン特製フォアグラ三皇帝風」は3万2000円のディナーコースに。2万5000円特別ディナーのメインは「幼鴨の燻煙仕立て 西洋ゴボウのブレゼとブドウのソース」。ぶどうの木を燻した香りを軽くまとわせた鴨に、ぶどうのソースを。パリ本店で150年以上も愛されている「フォアグラ三皇帝風」や、今回のために新たにクリエイトした「幼鴨の燻煙仕立て」……。一見シンプルに見えるいずれのひと皿も、ひと口いただくとその味わいの豊かさ、広がりに陶然とされることでしょう。
「これからもフランスと日本の懸け橋となる存在でありたいですね」。
2万5000円特別ディナーコースのデザート「アルパカチョコレートのガナッシュ」。東京店35周年のためのオリジナル・シャンパーニュ。トゥールダルジャン 東京
東京都千代田区紀尾井町4-1 ホテルニューオータニ ザ・メイン ロビー階
TEL:03(3239)3111
営業時間:12時~13時30分(入店)*ランチは毎月不定期開催。メニューはお問い合わせください)、17時30分~20時30分(入店)
月曜定休
夜コース1万8000円~
個室1室 要予約
*35周年特別コースのご案内
ランチコース9000円~。期間2019年10月10日~11月17日(木曜・金曜・土曜・日曜のみ開催)。
ディナーコース1万8000円~。期間2019年10月3日~11月27日