極上のあんみつ 第12回(全16回) 涼をもたらす見た目に、体に沁みる優しい甘さ。盛夏にぴったりの大人の甘味をお届けします。
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常連客のリクエストで誕生した、フルーツ抜きのあんみつ。食感の違いを楽しむ。寒天を味わう
ぷりぷりと弾力があり、サクッと歯切れのよい寒天を追求。手作りしている店が少ない中、理想の寒天を目指した珠玉の名店。餡と蜜との相性のよさをお楽しみください。
伊豆諸島の天草から美味寒天を
昭和3(1928)年、寒天製造業として創業。現在のご主人は3代目です。「寒天、餡、豆は単品で食べても、一緒に口に入れてもおいしくなるように」という先代の教えを今も守っているとか。
店内は民芸調で落ち着いた雰囲気。自慢の寒天は、伊豆・神津島と大島産の天草を使って、磯の香りがほのかに漂い、弾力がありつつ、よい塩梅の硬さに仕上げています。餡は、スプーンがすーっと入るくらいの柔らかさになるよう、十勝産のあずきを炊いて。富良野産の赤えんどう豆は6時間かけてふっくら炊き上げます。バランスが絶妙で洗練された味わい。足繁く通う常連客が多いのも頷けます。
Information
甘味処 いり江
東京都江東区門前仲町2-6-6
TEL | 03(3643)1760 |
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営業時間 | 11時〜18時LO |
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定休日 | 水曜定休(祝日および1・15・28日の縁日は営業) |
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撮影/南都礼子 取材・文/北村美香
『家庭画報』2022年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。