雲仙温泉「旅亭 半水盧」での「蒸し多比良蟹」。雲仙市国見町の多比良港で揚がるわたりがに。同じ有明海沿岸でも佐賀県太良町の竹崎地区近海で揚がるわたりがには「竹崎がに」と呼ぶ。佐賀と長崎。知られざる“宝物”を探しに
九州の西に位置するかつての肥前国、佐賀県と長崎県。2022年9月に武雄温泉~長崎を結ぶ西九州新幹線の開業を控え、旅の目的地として再び注目が集まっています。
今回は新幹線が走るエリアを軸に有明海や大村湾の沿岸、そして諫早から足を延ばして島原半島へ「美味しい」をキーワードに探訪しました。
山海の恵みがもたらす質の高い食材と伝統の味、洗練のひと皿はもちろんのこと、かかわる人々の温かく熱心な姿に触れるのも旅の醍醐味。また、昔ながらの町並みや歴史的建造物が残りそぞろ歩きも楽しい場所にもご案内します。
各地できら星のように輝く知られざる宝物を探しに、さあ、出発しましょう。
長崎県諫早市、標高1057メートルの五家原岳の中腹に広がる白木峰高原より。遠くに有明海、雲仙岳を望む。咲き誇る約20万本のコスモスは10月中旬~下旬に見頃を迎える。写真/©HIDEAKI TANAKA/SEBUN PHOTO/amanaimages