次の九州は“美味しい”を訪ねて 第22回(全23回) 佐賀県と長崎県は2022年9月に西九州新幹線の開業を控え、旅の目的地として再び注目が集まっています。今回は新幹線が走るエリアを軸に「美味しい」をキーワードに探訪しました。
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くじらの髭に隣接する「ツバメコーヒー」の水出し茶「くじらのなみだ」450円(左)と、さっぱりした甘さの「そのぎ玉緑茶フラッペ」650円地元が発信する、そのぎ茶の“今”を知る
長崎県・東彼杵(ひがしそのぎ)。県内のお茶の約60パーセントが栽培される一大産地ですが、以前は全国的な知名度が低かったといいます。
その評価を上げようと若手を中心に町が一体となって取り組み、2017年ついに全国茶品評会で1位を獲得。以降注目を集めています。地元農家の中でも精力的に活動するのが、若手4名が設立した「FORTHEES」。
くじらの髭にて、右からFORTHEESの大山良貴さん、中山公輔さん、尾上和彦さん。後ろの茶箱は米櫃(こめびつ)代わりに購入するかたもいるとか。お茶離れが進む中、お菓子にも使われる抹茶の需要に目を向け、碾茶(てんちゃ)工場を作りました。「京都の職人を招いて本碾茶炉を作るなど手探りで始めました。最近は地元のパティスリーで使ってもらうことも。気軽にそのぎ茶を楽しんでもらい、次の世代に残していけたら」。
そのFORTHEESをはじめ、そのぎ茶が一堂に集まる店が「くじらの髭」です。東彼杵の情報発信サイトが母体で、地元のいいものを紹介する「観光案内所」として7年前に誕生。足を運べば、そのぎ茶の今に出合えます。
下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。 Information
くじらの髭
長崎県東彼杵郡東彼杵町瀬戸郷1303-1
撮影/阿部 浩 取材・文/羽根則子 取材協力/長崎県 九州観光機構 九州旅客鉄道
『家庭画報』2022年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。