家庭画報の手土産 第25回(全28回) 美しく、そして美味しい手土産は、私たちにとって相手を大切に想う心を伝える必携アイテムです。この特集では家庭画報ゆかりの皆さまや、家庭画報編集部の「美味手帖」から選りすぐりのアイテムを、セレクトしたエピソードとともにご紹介します。
前回の記事はこちら>> 手前がぎぼしの「吹よせ」。あっさり味がモットーでバラエティに富み、おつまみ昆布の旨みが口福感をそそる。缶入り(410グラム)3240円。奥が進世堂の「特撰江戸みやげ」。商標登録100年を記念した商品。抹茶や醬油味のあられ、揚げ餅、のり巻きといった絶妙なバランス9種に、国産100パーセント、こだわりのえびせんが入る。60グラム8袋の缶入り7800円。愛され続けるお煎餅&あられアソートの妙。「吹き寄せ」という口福
木の葉や花が風に吹かれ寄せ集まる。日本の風景の「雅」を表現した「吹き寄せ」。今ではあられやお煎餅を組み合わせた国民的ソウルフードです。
その始まりを東西の老舗に尋ねると、いずれも明治初期。京都の昆布専門店「ぎぼし」の“吹よせ”は、当初よりあった「突き出し物」のえび煎餅や昆布の名残りが今に伝わっています。
一転、関東で吹き寄せといえば、東京・五反田にある「進世堂」の“江戸みやげ”が有名。2021年、商標登録をして100年を迎えました。ひときわ人気を誇るえびせんは、生えびの殻を手作業でむく丁寧さで、素材や工程へのこだわりが美味しさに直結しています。
口の中に広がる風味を堪能しながら手はもう次のひとつまみ。脳裏では次の美味しさの予感。まさに口福の連鎖。尽きない美味しさこそが、吹き寄せの魅力に違いありません。
●進世堂東京都品川区西五反田7-8-10
TEL:03(3491)3092
全国発送可(店頭 要予約、電話、オンラインにて)
●ぎぼし京都市下京区柳馬場通四条上る立売中之町108
TEL:075(221)2824
全国発送可(店頭、電話、FAX、オンラインにて)
撮影/本誌・西山 航 スタイリング/阿部美恵 取材・文/安藤菜穂子 取材協力/久保香菜子 平岩理緒 ※特集内でご紹介する商品の情報、価格は2022年9月7日現在のものです。 事情により内容が変わる場合がございます。 商品のお取り寄せをご利用時、別途送料がかかる場合があります。あらかじめご了承ください。
『家庭画報』2022年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。