食パンブームの火つけ役は、価格も風味も特別な「高級食パン」。もちもちしっとりした食感に話題沸騰ですが、共通するのは、そこまで。生み出される手法も目指す味わいも千差万別です。あなたは、どんなリッチ食パンがお好きですか?
自家製天然酵母が育むしっとり感と小麦の香り
食パン専門店 ククリ(東京・田園調布)
南部弘樹シェフ(左)とパン談議に花を咲かせる池田浩明さん(右)。池田さんはネクタイもコートの柄もパンがモチーフ。「自家製の発酵種で食パンを作るのは難しい。そしてそれと気づかせない洗練された仕上がり、究極まで水分を保ったしっとり感。すごいテクニックだと感心しました」と語る池田浩明さんは、おいしいパンを求め、全国を巡るパンの研究家。
彼をうならせたのは、田園調布の駅前商店街に、一昨年から店を構える「食パン専門店 ククリ」です。南部弘樹シェフが目指すのは「おいしくてからだにいいパン」。
「キューブ」という名の角食。できたてをそのまま食べてもトーストにしてもおいしい。なかでも水分をたっぷり含んだパンを求め、生み出した角食「キューブ」は、衝撃的なしっとりふんわり感と、際立つ小麦の香りがたまらないと大好評。