奈良でカフェ&ギャラリー「くるみの木」を営む、石村由起子さん。3年前に東京・白金台に「ときのもり LIVRER」を開き、地元の食と工芸を紹介しています。
奈良を知り尽くした石村さんが贈り物として重宝しているのが、木桶入りの柿の葉すしです。
食卓に蚊帳織りの布をかけ、奈良の陶芸家・辻村 唯氏の葉皿に盛りつけた石村さん。手前から、さけ、さば、たい。赤膚(あかはだ)焼の茶碗に注いだのは、奈良産のかぶせ煎茶。
「やはり緑茶が合いますね。おすしの味がしっかりしているので、例えば、にゅうめんなどの汁物も合います」(石村さん)。「蓋を開けると、みなさんが“わあ!”と喜ばれます。吉野杉の木桶に、おすしが整然と並ぶ姿が美しいですね。まずは目が喜び、食べて舌が喜ぶ。2倍の喜びがあります」。
大皿に移さず、木桶のままテーブルに置けるのも魅力。60個詰は3段になっており、3種が各段に詰められているため、好みのおすしを味わえます。
特製木桶入り(60個詰/さば・さけ・たい)1万700円。20個、30個、40個詰めもある。
「木桶は、パーティのときに小さなパンを盛ったり、押しずしを作るときの容器にしたりと、再利用しています」と石村さん。/柿の葉すし本舗 たなか「おしゃべりを楽しみながらいただけます。手が止まらず、つい食べすぎてしまうんですよ(笑)」。
石村由起子(いしむら・ゆきこ)さん
1984年、奈良市法蓮町に「くるみの木」をオープン。その後、奈良市内に「秋篠の森」「鹿の舟」、東京・白金台に「ときのもり LIVRER」を開店。奈良の魅力を全国に発信している。空間コーディネーターとしても活躍し、まちづくりなどにもかかわる。 表示価格はすべて税抜きです。
撮影=本誌・大見謝星斗
「家庭画報」2019年4月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。