夏は“ジェラテリア”で一休み!大人も満足の本格派ジェラート(全3回) 気の置けない仲間とともに気楽に食べるのが楽しい、ジェラート。大人も満足できる、お店のこだわりが光る本格派ジェラテリア(ジェラート専門店)をご紹介します。
前回の記事はこちら>> 【フロート】(東京・参宮橋)
「フロート」のスペシャリテ「レモン&ココナッツ&ローズマリー」と「紅ほっぺ」。女性パティシエが丹精込めて作る、おいしくて体に安心のジェラート
明治神宮の西側に位置する、参宮橋。閑静な住宅街の中にベーカリーやレストランが点在している、穏やかな空気の漂うエリアです。その一角に、木製の扉にあたたかみを感じるお店を見つけました。お店の名は「フロート」。2017年にオープンした、ジェラートと焼き菓子の専門店です。
夏の一押しフレーバーのひとつ、「無農薬ブルーベリー」。ブルーベリーは十勝のときいろファームから。シングル480円。体に染み渡る優しい甘さ
「ミヒャエル・エンデの『モモ』が大好きなんです。その中に出てくる“時間の花”のように、ひとときの喜びや幸せを生み出すジェラートを届けたいと思っています」
そう話す、オーナーパティシエの馬場麻衣子さんが作るジェラートは、主張しすぎないシンプルで優しい味わいが特色。軽やかで、すっと溶けていくさりげない甘さが、夏の日差しに疲れた体にじんわり染み渡るようです。
オーナーパティシエの馬場麻衣子さん(左から3人目)と、スタッフの皆さん。カウンターに並んだ焼き菓子やヴィエノワズリーはお土産に。子供も安心の、体に優しいジェラート
「砂糖は、種子島の甘しゃ分蜜糖(かんしゃぶんみつとう)を使っています。ミネラル分が豊富でうまみとこくがあり、少量でも甘さを出せるのです」。牛乳や果物も、出来る限り産地と直接やり取りをして、ルーツのわかる安心なものを自ら選んでいるそう。香ばしいワッフルコーンも、もちろん手作り。子供にも安心です。
ショーケースに並ぶジェラート。カードには産地の説明が丁寧に書かれており、馬場さんの思いが伝わってくる。一押しはレモン&ココナッツ&ローズマリー
ショーケースに並ぶのは、彩り豊かなジェラートが約10種。今夏は、定番のミルクから、マンゴーやメロンなどの旬のフルーツまで、どれも注文したくなるラインナップが揃っています。その中でも、必ずリクエストしたいのが、スペシャリテの「レモン&ココナッツ&ローズマリー」。レモンのさっぱりとした酸味に、ココナッツのこく、そして最後にふわりと香るローズマリーが、ここにしかないおいしさを味わわせてくれます。
「レモン&ココナッツ&ローズマリー」と「紅ほっぺ」。ダブル540円、コーン+60円。「ちょっとお茶目に……」と、ジェラートのトップにスプーンを添えてくれた馬場さんのこだわりが、インテリアの各所に光る。女性パティシエが率いるジェラテリア
馬場さんは、代々木上原にあるパティスリー「ビヤンネートル」のオーナーパティシエでもあります。そちらでパフェを提供する中で、パフェに使うアイスやジェラートそのものも丁寧に手作りしたいと考えるように。試行錯誤を重ねた末、「フロート」を開いたとのこと。
木製の大きな扉が目印。「店名には、“満ちる”(フロー)と、“浮かぶ”(フロート)のイメージを掛け合わせています。潮が満ち、ゆらゆらとたゆたうような心地よいひとときを作れるお店になれば、と願いを込めました」と、馬場さん。カウンター席やテラス席でイートイン可
居心地のよいカウンター席が店内にあるほか、外にはパラソル付きの席も。散策の途中に、のんびりと味わいたいジェラートばかりです。
Information
フロート
東京都渋谷区代々木4-12-6 Cala参宮橋 1階-A
この夏女性同士で訪ねたい、大人のための「涼スイーツ」のお店
価格はすべて税抜きです。状況によって食材や盛りつけなど、一部内容が変更になる場合があります。あらかじめご了承ください。 撮影/西山 航(世界文化社)