福岡県・博多の「ながさわ結納店」2代目で、「博多水引」のデザイナーとして活躍する長澤宏美さん。水引の文化を継承しながらも、現代の生活様式に合ったアイテムを生み出しており、従来とは異なる色づかいやデザイン性の高さが人気を博しています。
職人さんとの仕事や展示会など各地への出張も多く、その際に手土産として選ぶのが「博多通りもん」です。
「コーヒーや紅茶とよく合います」と長澤さん。水引の箸置きはボトルリボンとしても使用できる。博多織デザイナー・深堀由美子さん作の市松模様のクロスで春らしい雰囲気に。「お土産のリクエストを伺うと皆さんが挙げられます。誰が食べてもおいしいからこそ、博多の銘菓として全国的に名前が通っているのでしょう。私の店にも、家族みんなで博多通りもんが好き、というスタッフがいますよ」と長澤さん。
ご自身の水引を「博多通りもん」のパッケージにあしらって。「博多水引は粋で力強いのが特徴です」。中央には福岡県の県花である梅を添え、色合いを包装紙に合わせて統一感を。24個入り 2960円(税込み)/明月堂。バターが香る和洋折衷の味わいは、地元の博多っ子にも愛されています。手土産には水引の小さなアイテムを添えて。「水引で幸せのおすそ分けができたら嬉しいですね」。
長澤宏美(ながさわ・ひろみ)さん
グラフィックデザイナーを経て今から約10年前に「ながさわ結納店」の2代目として家業を継ぐ。現在は水引の普及や博多伝統工芸の発展のため活動する。 表示価格はすべて税込みです。
撮影/本誌・大見謝星斗(静物)
『家庭画報』2021年3月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。