人気フローリストにならう「モミのふんわりリース」の作り方
東京・世田谷の花店「宙花(そらはな)」のオーナーフローリスト戸部秀介(とべ しゅうすけ)さんに、素敵なクリスマスリースの作り方とコツを教えていただきました。
クリスマスの定番、モミのリースはちょっとした工夫で繊細な印象に!
クリスマスらしさを演出したいなら、リースの花材はモミが定番。モミだけで作ると素朴な雰囲気になりますが、少し粗い印象になりがちです。全体をふんわりと、しかも繊細な印象に仕上げるポイントをご紹介します。
Point1
葉が繊細なほかの花材を加えてミックスする
まずは利用する花材選び。コニファー(針葉樹)には、モミより葉が繊細で優しい印象の種類もあります。そんな種類をモミとミックスすると、印象はぐっと優しくなります。
今回はヒムロスギやサワラの人気品種「ブルーバード」など、この時季に花屋さんで手軽に入手できる種類を選びました。アクセントになる実やつるを加えて作ります。
1 モミ(40cm×2本) 2 ネズ(1本) 3 サワラ「ブルーバード」(1本) 4 ヒムロスギ(2本) 5 サンキライ(実つき、1本) 6 マツボックリ(5個くらい) 7 ユーカリのベルガムナッツ(1本) 8 アカヅル(2本) 9 バーゼリア(2本)。本数は花屋さんで一般的に販売されている単位です。適宜調整してください。Point 2
枝を短めにカットして重ねるとふんわりボリュームアップ!
リースをふんわりと立体的に仕上げるコツが、枝を短めにカットすること。
短い枝を種類を替えながら少しずつ重ねていくことで、リースベースの円の形を描きやすくなり、ふんわりとした、しかも密度感のある仕上がりになります。
長いまま利用するのではなく、10cm以下と短めにカットすると重ねやすくなります。
Point 3
上面だけでなく、側面もバランスよく覆う
今回はヒゲヅルと呼ばれるサンキライのつるを巻いたリースベースを利用します。自然素材なので、つるをあえて見せるデザインもありますが、ボリューム感を出したいときにはきれいに隠したほうがベター。
その際に気をつけたいのが側面です。どうしても上面に花材を重ねていきがちですが、上面にひとかたまり重ねたら、そのつど内側と外側にも花材を添えてリースベースが見えないようにしていくのがポイントです。
リースベースの内側と外側にモミなどを沿わせるようにして隠していきます。「モミのリース」の制作プロセス
では、ふんわりエレガントなモミのリース、その作り方を詳しくご紹介していきましょう。下のフォトギャラリーを右にスクロールしてご覧ください。
戸部秀介(とべ しゅうすけ)
「宙花(そらはな)」オーナー兼フローリスト。
大手生花店、フランス人のフラワーデザイナーの店で経験を積み、2016年に「宙花」をオープン。リースやスワッグ、生花のブーケなどを得意とし、甘さの中にクールさも秘めたエレガントな作品が人気に。淡いピンクに白やシルバーの組み合わせが大好き。ワークショップにも力を注ぎ、年間での開催数も多い。ショップでのプライベートなグループレッスンも受け付けている。
撮影/横田秀樹 構成・取材・文/高梨さゆみ