鏡リュウジ 心の扉を開く タロットと占星術 第7回(全20回) 占いは未来を当てるだけではありません。自らの心の深層を探る──それも役割の一つ。あなたの心の扉を開くために、古の世界観の旅へと鏡リュウジさんが誘います。
前回の記事はこちら>> 牡羊座(3/21〜4/19)
国を率いる皇帝のように自らリードして人生を切り開く
4 皇帝男性的な力。現実を支配する力を象徴。ルールを守り自分の力を発揮。【キーワード】リーダー/権力/責任/厳格/野心/強い男性何に向かって走るのかゴールを常に意識して
あなたを守る運命のタロットは「皇帝」です。タロットの絵札の中で最も男性的なパワーを持つこのカードは、牡羊座に強いリーダーシップを与えてくれます。12星座最初の星座として、目的に向かって突き進む勢いと開拓のエネルギーを持つ牡羊座にとって、これ以上ないほどふさわしいカードだといえるでしょう。
自分では意識していなくても、気がつけば先陣を切って進む背中を見せ、周囲を率いるリーダーに。誰かに従って生きるのは、あなたらしくありません。いつでも思うがまま、他人によって意志を曲げることなく、とことん思いを貫くほど強いエネルギーが湧いてきます。
また、見るべきなのは常に「前」。後ろを振り返らないその潔さが、幸運をつかむ原動力となるはずです。
ただ、気をつけたいのはその強大な権力で君臨する「皇帝」のように、一度トップに立って揺るぎない地位を手に入れてしまうと、暴君になってしまいやすいところ。同時に、心のどこかでその状況に飽きがきて、何のために疾走するのかという目的や意味を見失ってしまうでしょう。走ることに意味などないといえばそうなのですが、やはり目指すべきゴールがあるからこそ、やりがいも生まれるというもの。目的地をはっきり意識し、自分の心に一本筋を通しておけば、迷いにとらわれることはなくなるでしょう。
2022年後半は、幸運の星・木星が牡羊座に入り、本領を発揮できるまたとないチャンスです。
心ゆくまで突っ走り、風を切って未来へ向かっていきましょう。新機軸、新たなチャレンジ、これまで所属していた組織からの独立などはおすすめ。木星が逆行し、秋に一度魚座に戻りますが、それまでに行動を起こしておくと、新しい取り組みを軌道に乗せやすくなります。物事の進展に勢いがつき、幸運をつかめるでしょう。
秋から年末にかけて、この先どこに向かえばいいのかなと思ったら、カードに描かれた皇帝の顔を思い浮かべて。威厳に満ちた皇帝の姿に、気が引き締まるでしょう。22年後半はもとより、これからのあなたにとっても「皇帝」のカードはかけがえのないお守りになるはずです。
3月21日〜3月30日生まれ「棒の2」あなたは「皇帝」のカードに加え、「達成」「野心」を意味する棒の2の影響も受けています。強気で突き進み、達成を望む心の一方には、不安やためらいも。気持ちのバランスをとることが重要です。
3月31日〜4月10日生まれ「棒の3」「小さな満足」を意味する棒の3のカードの性質も持っているあなた。積み重ねた努力に見合った結果や周囲からの称賛を得たいと思う傾向があるでしょう。願いが叶うと、すぐ次を求めるところも。
4月11日〜4月19日生まれ「棒の4」棒の4のカードの影響も受けているあなたは「リラックス」が必要なタイプです。くつろぐときは一人ではなく、一緒にいて落ち着く人と安らぎの時間を持つことでパワーを得られるでしょう。
世界で最も売れ、タロットの定番ともいえるのが、これらのウエイト=スミス版(ライダー版)。神話的なモチーフが想像力を喚起する。『ライダータロット スタンダード〈U.S〉』より掲載。カード撮影協力/ニチユー、東京タロット美術館 文/鏡リュウジ 浅島尚美〈説話社〉 撮影/本誌・西山 航、大見謝星斗 撮影協力/ニチユー 東京タロット美術館 LECURIO 構成/三宅 暁〈編輯舎〉 星座絵は『19世紀の占星術師』(鏡リュウジ蔵)より
『家庭画報』2022年7月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。