鏡リュウジと英国占術4人の巨匠たち 魔法と星の国「英国」へようこそ 第8回(全16回) スピリチュアルが日常に生きている現代占星術の国、英国。そんな英国に惹かれ続ける鏡リュウジさんと、英国を代表する4人の占術家(
マギー・ハイド、
ジュリエット・シャーマン=バーク、
フランク・C・クリフォード、エリザベス・ブルーク)が総登場。2023年を徹底的に占います。
前回の記事はこちら>> フランク・C・クリフォードの手相術
手相術のルーツは英国。占星術とは身近な関係にあります。占星術師のフランクさんの手相術は、指紋や爪の形まで見る詳細な鑑定ですが、今回は手の形と線で読む入門編。それでも、そこにあなた自身の本質を見いだせるでしょう。
フランク・C・クリフォード占星術師・手相術家。ロンドン・スクール・オブ・アストロロジー(ロンドン占星術学校)を設立・運営。占星術や手相術の執筆・講義を行う。奥義を説いた『手相術の教科書』(朝日新聞出版刊)は待望の翻訳書。Nurdan Usta'ya手相はあなたのための自叙伝。でもまだすべての章が書き込まれてはいない
私は30年以上、手相術家として活動してきた中で、相談者が手相や手の形を理解することが、自身の能力や個性、そして何をするために生まれてきたのかを認識するための助けとなった例を幾度となく見てきました。
手相が人生の道筋のロードマップとなり、この旅の重要な側面をクローズアップし、異なるルートがあることを気づかせ、また、この先に待つエキサイティングな道に備えるために役立つことがしばしばあったのです。
人間の本質に興味があるかたなら、だれでも手相術は学べます。またそれは楽しみでもあり、想像するよりはるかに簡単でもあるのです。今回の拙著『手相術の教科書──人間関係、キャリア、健康、未来を理解するための4ステップ』の抜粋特集でも、あなたの手の中にある秘密を読み解くためのシンプルな方法をいくつも学ぶことができるでしょう。
手相術はすばらしい自己探求法ですが、神秘に包まれ、しばしば誤った説明がされている分野でもあります。17歳で手相術を学びはじめたとき、私は、魔法によって手が人の未来を告げるのだと思っていました──いつ結婚し、いつ国を離れ、さらにはいつ人生を終えるのかまで教えてくれると思っていたのです。しかし、すぐに気づくことになりました。
手相の「魔法」は予言にあるのではなく、人の個性や欲求、才能やモチベーションについて、手がこれほど多くのことを明らかにする、その驚くべき方法にあるのだと。
『手相術に関する議論』1782年、英国の画家ウィリアム・ホガース(メトロポリタン美術館蔵)。