日本各地、選りすぐりの花を束ねた美しきフラワーアレンジメント 第3回(全9回) 年間4000個もの贈り花を手がける「フルール トレモロ」は、暑い時期でもオーダーが途切れることがありません。それは日本各地から取り寄せた、夏ならではの魅力的な花が揃い、オーナーの藤野さんがナチュラルでエレガントなブーケやアレンジメントを作ってくれるから。住まいに飾るのはもとより誰かに贈りたくなる、素敵な夏の花あしらいをご紹介しましょう。
前回の記事はこちら>> この夏はこんな花を飾りたい
注目の5大花で住まいを彩る
夏は暑いからと、室内に花を飾ることを諦めているとしたら、もったいない!。今しか楽しめない旬の花を5種類(
エキナセア、
ヒマワリ、
ハス、
ジニア、
ダリア)を順にご紹介します。初めて出会う新顔の花も続々と登場、住まいに飾る花あしらいで、この夏は心を躍らせてみませんか。
02.元気印の代名詞が、モダンかつシックな雰囲気をまとって
ヒマワリ
《今までにない涼しげな品種で新感覚のクールなブーケに》
福岡県糸島市の「Sunao Farm」さんから届いたヒマワリ“ホワイトナイト”。想像以上に白がのったバニライエローで、咲き進むと白みがより増す。スモークツリーと合わせて。
使用花材 ヒマワリ“ホワイトナイト”、スモークツリー1メートルを超す草丈に、堂々とした大きな花が印象深いヒマワリ。最近は庭でも、そんなヒマワリを見かける機会が少なくなりました。小さなスペースで育てやすく、アレンジに使いやすいようにと、大型化を目指す多くの花とは対極的にヒマワリはどんどん小型化し、現在では直径7〜8センチの品種が主流です。
なかにはさらにコンパクト化し、わずか5センチほどに小さく仕立てられたものもあり、それがとてもかわいらしい! 濃淡さまざまな黄色の花が誕生する中では白に近い新色が注目株です。とはいえ、どんなに小さくなろうが、優しい花色になろうが、やはりヒマワリはヒマワリ。パッと開いた堂々たる存在感に勝る花はなかなかありません。
《太陽の輝きを集めたようなヒマワリミックスのアレンジ》
小型ヒマワリの代表品種“サンリッチ”シリーズを集め、お日さま色のアレンジに。花びらの根元が赤くなる“サンリッチ ライチ”は大人っぽい雰囲気があり、お気に入りの品種。使用花材 Aヒマワリ“サンリッチ ライチ”、B同“サンリッチ フレッシュオレンジ”、C同“サンリッチ フレッシュレモン”、マリーゴールド“イエローレディー”、カーネーション“ソーラス”、ケイトウ“オレンジクイーン”、コロニラ、アップルミント、ユーカリまたヒマワリといえば、タネ部分の黒さも特徴でパッと目につきますが、最近ではそこまでもが黄色の品種も増えています。どんな花合わせをするかにもよりますが、黒い花芯をヒマワリらしさととらえて、その魅力を生かしたいと、心がけています。
関連記事
「フルール トレモロ」藤野幸信さんの連載「365日の贈り花」 〔特集〕日本各地、選りすぐりの花を束ねた美しきフラワーアレンジメント(全9回)
写真/藤野幸信 撮影/北恵けんじ 取材・文/高梨さゆみ
『家庭画報』2020年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。